激しい風雨に不安の声

避難所で休む住民ら(2日午後1時30分頃、和泊町防災拠点施設やすらぎ館)

食べ物持ち寄り 避難所で一夜明かす
沖永良部2町

 【沖永良部】台風6号の接近により、沖永良部2町では2日午前10時時点で、両町合わせて30人ほどが避難所に身を寄せた。長引く強風と激しい雨に住民らは、「怖くて一人で家にいられない」「台風はいつ過ぎるのか」「停電が早く復旧してほしい」など不安の声が漏れた。

 2日午後1時30分頃、和泊町の防災拠点施設やすらぎ館には2人が避難していた。80歳の1人暮らしの女性は「1日夜は自宅で過ごしたが、古い家なので風が吹くたびにものすごい音がして怖くて仕方がなかった。一夜明けて、一人で避難しようと思ったが外に出ることもできず、区長さんに電話をして迎えに来てもらった。本当に助かった」。

 同日午後2時頃、知名町の田皆コミュニティーセンターには5人が避難。避難所で一泊したという45歳女性は「町の防災無線を聞いてすぐにここに来た。家からおにぎりやインスタント食品など、3日分くらいは持ってきている。ほかの人もいるし、発電機のおかげで冷房もあるので安心しているが、いつになったら家に帰れるのか」と不安げな様子だった。

 知名町の徳時公民館に避難した住民3人は、食べ物を持ち寄って一夜を明かした。佐藤サヨ子さん(82)は「停電になる前にご飯を炊いておにぎりを作っておいた。2日早朝に停電したが、区長さんが発電機を持ってきてくれたので、台風情報も確認できている。台風のスピードが遅いし、進路が気になる」と話した。