台風の影響で長期間の欠航が続いていた定期船運航は10日発の下り便から再開された。出港前に慌ただしくコンテナを積み込む(鹿児島新港で)
台風6号の影響で欠航が長期化していた海の便は、鹿児島―奄美―沖縄航路が10日に鹿児島新港発下り便があり、11日に各島に寄港する。食料品優先でコンテナを積載した貨物船も同日谷山港を出港し、名瀬などに寄港する。臨時便の運航も予定されており、島民の生活に支障が出ている食料品などを中心とした物資不足も徐々に落ち着きを取り戻しそうだ。
高速貨物フェリーを運航する共同組海運によると、10日に谷山港を出港したのは「みさきⅡ」で、11日朝に名瀬港佐大熊地区に入港、その後は亀徳港(徳之島)、和泊港(沖永良部島)に向かう。臨時便も運航する。11日に谷山港発の「きょらむん」が奄美大島・徳之島・喜界島(寄港は12日)へ、翌12日も同港発で「みさきⅡ」が奄美大島・徳之島・沖永良部島(寄港は13日)へ向かう
奄美向けの貨物船運航は7月29日発以来で、13日ぶり。10日の出港では食料品のコンテナの多さから優先し満載状態となるまで積み込んだものの、それでも積み残しが生じたという。引き続き臨時便で対応する。積載したコンテナは複数の店舗があるスーパーやコンビニエンスストア、店舗規模の大きいスーパー向けのほか、野菜類などの青果物を扱う名瀬中央青果向けも。定期船による入荷分を含めて本土産地からの移入品により同青果も取扱量が回復しそう。
7月30日から欠航が続いていた定期船の下り便も10日再開。鹿児島―奄美―沖縄航路はマリックスライン運航の「クイーンコーラルプラス」が、貨物量や乗船客の多さもあり通常より2時間遅れの午後8時発で鹿児島新港を出港、11日に奄美の各島に寄港する。臨時便の運航もあり、11日午前9時発で「クイーンコーラルクロス」が鹿児島新港を出港、名瀬港には午後8時に入港予定で、午後9時20分発(定時)の鹿児島新港向け上り便として名瀬港を折り返す。
マルエーフェリーも10日下りで「フェリー波之上」を臨時便で運航。午後9時に鹿児島新港を出港したが、沖縄県の本部港までの直行になり、奄美の島々には寄港しない。「波之上」は12日の上り便で通常運航、各島に寄港し鹿児島新港へ向かう。「フェリーあけぼの」の下り便は11日からで、通常より1時間早い午後5時に鹿児島新港を出港、翌12日に各島に寄港する。
鹿児島と喜界島などを結ぶ喜界航路も再開され、10日発で「フェリーきかい」が鹿児島港北ふ頭を出港、11日に喜界経由などで知名港(沖永良部島)を折り返す。11日発は「フェリーあまみ」が北ふ頭を出港、喜界経由などで平土野港(徳之島)を折り返す。12日も鹿児島発下りで臨時便を運航する。