奄美市中学生ひかり議会

議場で市政について質問する中学生

 

 

通学路の問題から地球環境まで
12人が課題鋭く質問

 

 2023年度奄美市中学生ひかり議会(市教育委員会主催)は9日、市役所の市議会議場であった。市内の中学12校から15人が出席し、12人が議員となって登壇。身近な通学路の問題、大島紬の発展と継承、自然保護や地球温暖化対策など市政の課題を幅広く取り上げ、当局へ鋭い質問を投げ掛けた。

 将来の奄美市を担う子どもたちに、議会の仕組みや市の現状理解、将来の発展に寄与してもらうことを目的に、市教育委員会が主催し、9回目の開催となった。

 議長は川畑乃ノ香さん(小宿中3年)が務めた。市当局側は安田壮平市長をはじめ、各部長、課長など通常の本会議の布陣が対応。子どもたちの質問に対し、分かりやすく答弁した。

 保枝志琉=やすえだしりゅう=さん(崎原中2年)は「奄美市での食料の備蓄はどうなっているか」と質問。当局は「名瀬総合支所で400人分を3日分」などとし、「日頃から家族で災害時のことを話し合うことは素晴らしいこと」と答弁した。

 永田和那=かな=さん(笠利中3年)は「どのような地球温暖化対策に取り組んでいるか」と質問。当局は「風力発電、太陽光発電、バイオマス発電など。民間の意見を聞きながら今年度中に計画を作成予定」とし、「地球環境を未来へ引き継ぐのは大人の役目」と答弁した。

 意見交換では「学校で話し合い、議会で質問できたことは良かった」や「とても充実した議会だった。答弁されたことを学校や地域に持ち帰り、これからの生活に役立てたい」などの意見が出された。

 議長を務めた川畑さんは「緊張し噛んでしまったけどうまくできた。自然や地域について、もっと自主的に考えていきたいと思った」と話した。

 保枝さんは「緊張したが質問内容はうまく伝えられた。特に備蓄については、具体的で分かりやすく答えてくれた」と笑顔を見せた。