徳之島町 5年ぶり「母間ちゅっきゃい節夏祭り」

5年ぶり開催で家族連れなど約1500人でにぎわった第26回「母間ちゅっきゃい節夏まつり」=12日夜、徳之島町母間新港

民謡伝承・地域活性化へ
手づくりイベントにぎわう

【徳之島】徳之島町母間地区の奄美群島日本復帰70周年記念・第26回「母間ちゅっきゃい節夏祭り」(母間校区会主催)が12日夜、母間新港多目的広場で5年ぶりにあった。夜店や屋台が夏祭り気分を盛り上げる中、母間発祥の民謡「(一切節)の歌・踊りをはじめとする多彩なステージ発表、自由参加の盆踊りなどに家族連れなど約1500人来場客でにぎわった。

同夏祭りは、母間小校区の4集落(池間・反川・大当・花時名)でつくる母間校区会(満田秀博会長)と同祭り実行委員会(委員長同)が主催。節回しや歌詞が各地で微妙にアレンジされつつも奄美民謡・奄美シマ唄の定番曲の一つとして伝承されるちゅっきゃい節」の伝承活動と併せ、地域間交流を通じた活性化が目的。天候不良による中止、コロナ禍の影響を含め実に5年ぶり、26回目の開催となった。

快晴の空が赤く染まり始めた夕刻、司会者・田袋智恵里さんの開会宣言、地元唄者と校区女性連による「ちゅっきゃい節」の歌・踊りで開演した。母間保育園児たちの「まぶーる君音頭」や母間小児童らの「しゅんかね節」、フラダンス、「日本復帰の歌」合唱、エイサー演舞、盆踊りなど多彩なプログラムが繰り広げられた。

家族6人で訪れた花尾まどかさん(37)=同町亀津=は「久々に子ども連れでマスクもなしで祭りが楽しめた。これからは島のいろんな祭りを家族で楽しみたい」とにっこり。

満田会長(73)は「4集落区長らで協議し、会費や一般寄付だけが頼りの手作りの夏祭りイベント。フラダンス教室(一般)やエイサー隊(徳之島高校)の『練習しても発表の場がない』との声にも応えたかった。地域交流と活性化、民謡伝承のため継続していきたい」と話した。