龍郷町で炬火リレーに300人

トーチを高々と掲げて走る炬火ランナー(13日、龍郷町中央グラウンド)

国体代替イベント中央グラウンドで

龍郷町は13日、「燃ゆる感動かごしま国体・龍郷町炬火リレー」の代替イベントを同町中央グラウンドで開いた。6日に予定されていたマラソンコースでの実施が台風6号の影響で中止となり、町は急きょ、同グラウンドでの実施を決定した。選出されていた96人のうち90人が出場。子ども会の応援団を含め300人以上が集まり国体ムードを盛り上げた。

同国体炬火リレーは、台風6号の接近で奄美大島では中止が相次いだ。1日には、瀬戸内町、大和村、奄美市が中止を決定、龍郷町は2日になり判断した。その後「何とか実施したい」との思いから、今回の代替イベント開催となった。

町は、2日にお披露目会を実施した瀬戸内町から引き継いだ火種を保管。リレー出場予定者に呼び掛け、実施にこぎつけた。

あいさつした竹田泰典町長は「今日走った三つの炬火が白波スタジアム(鴨池陸上競技場)に集まる」と国体への機運醸成を訴えた。走者代表の大島高校3年・音野心美さん(17)は「龍郷の熱い思いを炬火に込めて全力でつなぐ」と応えた。

火種が炬火受け皿に点火され、トーチに炎が上がるとリレーがスタート。一般応募の7人が交代でトーチを掲げ、グラウンドをゆっくり1周し、小中学生の6チームが炬火をつないでいった。アンカーの龍南中チームには竹田町長や碇山和宏教育長も加わった。

最後のトーチを竹田町長につないだ龍南中1年・林泰生=たいき=さん(13)は「偶然最後のランナーになった。気持ちよかった。町長に火を渡して最後を締められてよかった」と大役を果たしほっとした様子で話した。

51年前の国体で、屋入トンネルを20~30人で走ったという60歳代の女性は「孫が走るのを見に来た。懐かしかった」としみじみと語っていた。

この日は大和村でも炬火リレーが行われた。