瀬戸内町 子ども食堂で防災教室

クイズ形式で分かりやすく防災について講話する土井一馬防災専門監

防災食アルファ米のカレーをおいしそうに食べる、金子詩乃さん(左)、想代ちゃん姉妹

「守れる命を守って」
防災食アルファ米も試食

 瀬戸内町のこどもたぬき食堂(長井聡子代表)の子ども食堂及び防災について学ぶ出前授業は15日、同町のきゅら島交流館であった。町内を中心に小学生と保護者50人以上が参加。同町総務課危機管理係の土井一馬防災専門監を講師に招き、クイズ形式で楽しみながら防災について学んだ。昼食は水やお湯を入れるだけでご飯ができる、防災食アルファ米をカレーで試食。昼食後は消防車の試乗や消火体験などを行った。

 大雨災害や台風被害について学ぶとともに、今後起こり得る災害に対して子どもたちが自助、共助の意識について学ぶことや、地域住民との交流を図って顔の見える関係性を作り、新たな支え合いや協力体制を学ぶことで、新しい防災コミュニティー形成のきっかけ作りを目的として行われた。

 土井防災専門監は、2022年まで海上自衛隊奄美基地分遣隊長を務め、今年度から同町で防災や危機管理について専門的な立場から普及啓発に努めている。土井防災専門監は「6月の大雨災害や先日の台風があり、良いタイミングでの取り組み」と話し、「防災意識が高まり、いざという時にこのような経験が役立ち、守れる命を守ってほしい」と語った。

 長井代表は「こどもたぬき食堂としては初めての試みだったが、防災意識を高めるとともに、大人と子どものコミュニケーションが図れた」と喜んだ。

 阿木名から参加した金子詩乃さん(8)、想代=そよ=ちゃん(5)姉妹は「クイズは難しかったけど勉強になった。アルファ米はいつも食べているご飯と同じでおいしかった」と笑顔を見せた。

 古仁屋から孫と参加した斉藤つる子さん(75)は「子どもたちが楽しみながら参加していて良かった。カレーも普通のお米と変わらずおいしかった」と話した。