KIKAI・BASEが開所

開所式では関係者らが参加し、地域活性化のための施設の完成を祝った

 

 

施設を見学する関係者(2階コワーキングスペース)=提供写真

 

 

仕事や観光、憩いで新拠点
旧校舎再生
喜界町荒木

 

 

 喜界町の観光・ビジネス拠点施設「KIKAI BASE(喜界ベース)」が23日、開所した。旧荒木小学校校舎を再生し、サテライトオフィスなどのビジネススペースを中心に、カフェやキッズルームなどを設けた。現地では開所式があり、観光促進やビジネス創出、町民の憩いの場など、新たな拠点の躍進に期待を込めた。

 施設は、交流人口の拡大などを目的に町が整備。2012年2月まで使われていた、音楽室や理科室があった建物「特別棟」(鉄筋コンクリート造)を改修した。

 工事では、2階にサテライトオフィス5室、コワーキングスペース1室などを整備した。無料Wi―Fiやプリンター完備のほか、貸出品としてプロジェクターやスクリーンを用意。1階では、遊具で遊べるキッズルームや島の食材メニューが味わえるカフェを備えるなど、小規模オフィス開設や旅先などでの仕事に快適な環境を提供するほか、観光客や住民も交流できる施設に生まれ変わった。

 総事業費は6457万2千円。設計管理は㈱アーキプラン、改修工事は㈱峰山建設が担った。町民らで作るKIKAI・BASE管理組合(益田辰也管理者)が指定管理者として運営していく。

 開所式には関係者らが参加し、地域活性化のための施設の完成を祝った。隈崎悦男町長は「職場だけでなく、観光振興や移住促進、住民の憩いの場など、よりよい施設になることを願う」とあいさつ。テープカットの後は、施設見学や試食会を行った。

 式に参加した荒木集落の益田清区長は「長らく飲食店もない集落で、地域の念願でもあった。人の出入りが増えるようにこれからも協力していきたい」と喜んだ。益田管理者は「利用の問い合わせなどもすでに来ている。観光やビジネスだけでなく、地元の人が活用することで施設を盛り上げていければ」と話した。

 今後は、移住相談窓口の開設なども計画。利用状況を見ながら増設なども検討していく。