離島甲子園野球教室

元プロ野球選手から投打の技術指導を受ける中学生選手ら

大会のその先へ
元プロ選手が技術直伝

 第14回全国離島交流中学生野球大会(離島甲子園)の決勝が行われた24日、会場となった奄美市の名瀬運動公園奄美川商球場(市民球場)で元プロ野球選手らつくる「まさかりドリームス」による野球教室があった。元プロ選手4人が投打のコツを直接指導。大会に出場した25チームの選手たちは、離島甲子園のその先を目指してプロの技術を夢中で学んだ。

 指導したのは、離島甲子園の提唱者・村田兆治さんの女房役(捕手)で元ロッテの袴田英利さん、元ダイエー(現ソフトバンク)の水上善雄さん、元巨人の川口和久さん、元西武の鈴木健さんの4人。教室では全体指導の後、ポジション別に練習した。

 全体指導では、水上さんが「ホームベースの近くを足先で踏んで駆け抜ける」などと走塁のポイントを伝授。バッティングでは鈴木さんが「バットを入れる角度が大事。まずは得意な角度を覚えて練習すべき」などと、遠くへ飛ばすための打撃方法を伝えた。

 個別の投手班では、川口さんが体の使い方を中心にフォームや体の使い方を指南。投げる時は上げた足で外に壁を作ること、球の終速を上げるために軸足の移動を素早くすることなどを伝え、「リラックスして焦らず体を長く使うことが大事」などとアドバイス。直接指導では、見違えた球筋の向上に「すげー」と驚く選手もいた。

 投手班で学んだ朝日中3年で奄美市選抜(ガジュマルズ)の河村健太主将は「プロに行く人は体の仕組みも知っていてすごい。学んだことをしっかりと練習して生かしたい」と笑顔だった。

 恒例競技のキャッチボールクラシックも開催。1チーム9人が7㍍のラインを挟んで2分間のキャッチボール数を競うゲームで、優勝した奄美市シャリンバイズA(117回)と準優勝の対馬ヤマネコボーイズ(115回)には全国大会出場権が与えられた。