名瀬職安・来春高卒職業紹介

求人倍率6倍の高さ
地元求人数28・3%増加
就職希望者13・6%減の19人

名瀬公共職業安定所(東省吾所長)は29日、管内(奄美群島内)で2024年3月に高校を卒業する生徒の職業紹介状況(23年7月末現在)をまとめ公表した。地元求人である管内の求人数は43事業所からの合計118人で、前年同月比28・3%増加、産業別では建設業や卸売業、小売業の数が多い。

学校からの職業紹介を希望した生徒(公務員希望者や自己就職・縁故就職希望者は除く)を示す求職者は92人(男48人、女44人)で、前年同月(121人)に比べ24・0%減となり、100人台を割り込んだ。求職者の希望地域別は、地元就職である管内が19人(前年同月比13・6%減)、管内を含む県内37人(同21・3%減)、県外55人(同25・7%減)となり、いずれも減少した。

名瀬職安が受理した管内求人を産業別にみると、最多は建設業の34人で前年同月比10人増。次いで卸売業、小売業(前年同月比15人増の27人)、運輸業、郵便業(同7人増の13人)、金融業、保険業(同5人増の12人)などの順。求人が下回ったのは医療、福祉(同2人減の6人)、農・林・漁業(同3人減の5人)、宿泊業、飲食サービス業(同1人減の5人)など。

管内への就職希望者の求人倍率は前年同月を2・03ポイント上回る6・21倍となった。求人倍率は非常に高く、採用したい企業にとっては争奪戦と言えそう。

9月5日から学校が企業への応募書類の提出を開始し、同16日から企業による選考・採用内定が始まる。名瀬職安は「就職内定に向けて、生徒の希望に見合う求人の質と量を確保し、高校などの関係機関との連携により就職支援を実施していく」としている。

鹿児島労働局がまとめた県全体の状況は、求人数6332人(前年同月比3・1%増)、求職者数3257人(同2・2%減)。名瀬管内同様、求人は増えているが、就職を希望する求職者は減少している。求人倍率は0・10ポイント上回る1・94倍。