与論町長・町議補選3日投開票

町内を歩き支持を訴える田畑氏(右)、有権者と握手を交わす髙田氏(左)

 
 
掲示板に張られた町議補欠選の候補者ポスター

 

 

選挙戦最終日、新人2人最後の訴え

 

 【沖永良部】任期満了に伴う与論町長選挙と町議会議員補欠選挙(欠員1)は3日、投票が行われ、即日開票される。町長選には、いずれも無所属新人で飲食店経営の田畑克夫氏(64)と前町議会議長の髙田豊繁氏(71)=届け出順=の2人が立候補し、激しい選挙戦を展開している。選挙運動最終日の2日は、町内をくまなく回り、最後の訴えに力を込めた。

 茶花集落を皮切りに各集落で街頭演説を行った田畑氏は「昨年の町の出生数は20人ほど。この状況が続いた場合、与論町としてやっていけるのか危機を感じている。島のトップになってこの環境を変えたい」と述べ、重点政策に子育て支援や医療福祉、教育の充実を挙げた。「行政の経験はないが、自信がある。行政と民間が連携し、島の課題にワンチームで取り組んでいく。島をより良くして若い世代へ、そして未来の子どもたちにバトンを渡したい。それが私の役目」と訴えた。

 髙田氏は各集落を歩いて回り、有権者一人一人と握手を交わして支持拡大を図った。町職員や議員として実務を担ってきた経験をアピールし、「議会で進めている港湾や空港の整備を絶やすことはできない。さらに強く国や県、政治家に訴えていく必要がある」と主張。子育て環境の充実や水道水の硬度軽減化、環境保全、若者の定住促進、共同納骨堂の整備などを公約に掲げている。「課題に対し、さらにスピードアップして、皆さんのサービスに応えていきたい」と呼び掛けた。

 町議補選に立候補しているのは、無所属新人で飲食業の吉田剛氏(41)と参政党新人で卸業の池田理恵氏(41)=届け出順=の2人。町内をくまなく回り支持を訴えた。

 投票は3日午前7時から午後6時まで町内3会場であり、役場議場で即日開票される。町選管によると、町長選は午後9時半ごろ、町議補選は同10時半ごろに大勢が判明する見通し。

 1日現在の選挙人名簿登録者数は4223人(男2058人、女2165人)。