豊田倫之亮選手ら千葉「柏力会」が徳之島合宿

後輩らへの指導交流も。豊田倫之亮選手(後列中央)ら「柏力会」一行=1日、伊仙町相撲場

 

 
亀津中学卒業後、約半年ぶりふるさの土俵で汗を流した豊田選手

 

 

地元スポ少と交流も

 

 【徳之島】徳之島町亀津出身で、千葉県柏市にある名門相撲クラブ「柏相撲少年団」に〝相撲留学中〟の豊田倫之亮(りんのすけ)さん(14)=柏市立第二中3年生が、町内の篤志家が招待した「柏市相撲プロジェクト『柏力会』」の合宿で8月31日から帰省。今年の全国中学校(全中)相撲選手権優勝の瀬戸内町立古仁屋中との合同練習は、船便の欠航でかなわなかったが、後輩のちびっ子力士らに胸を貸すなど交流も。

 「柏力会」は、永井明慶監督(41)=柏市相撲連盟理事長・柏スポーツ文化推進協会代表理事など=が率いる県内外の小6~中学3年までのいわば選抜チームという。来島メンバーは昨年の全中相撲選手権大会優勝(通算2度目)を果たした豊田選手ら柏二中を含む小6~中3まで計15人(監督ら含め計17人)。4日まで3泊4日間を予定している。

 遠征合宿は、豊田選手の亀津小当時の全国大会3冠(わんぱく相撲全国大会、全日本小学生相撲優勝大会、白鳳杯~世界相撲使少年大会)など「天才相撲少年」を知り、幼少期から交流のある徳之島町在住の篤志家・川村幹弘さん(81)が全面的に支援している。

 今年の第53回全中相撲選手権の団体優勝、個人準優勝も果たした小学生時代からの好ライバル、重村鴻之助選手ら古仁屋中一行も招へいした合同練習を予定したが、台風による船便の欠航でお預けとなり双方を残念がらせた。

 1日夕、伊仙町相撲連盟(盛本克彦会長)の協力で同町義名山公園の相撲場であった合同練習には、同町相撲スポーツ少年団員らも加わった。丹念な四股やすり足、ぶつかりげいこ「一丁押し」などで体を慣らした後、実戦練習へ。汗と土俵の砂にまみれての約2時間。名将・永井監督からは優しい称賛、そして厳しいげきが飛んだ。

 永井監督は「環境を変えた中で自分の力をどれだけ出せるか。目標は今年(団体4位に)落とした全中選手権を奪還すること」。豊田選手については、「合宿は郷土への錦(にしき)・恩返しにもなると思う。強さだけではなく相撲に取り組む姿勢、人間としても素晴らしいものがある」と評価する。

 豊田選手は「帰省は3月の春休み以来。(胸を貸した)後輩たちも以前より強くなっていてうれしい」。個人的には「今年は関東大会・個人優勝が大きい。全国大会はまだ『白鳳大会』が残っており、しっかりと体を作ってリベンジしたい」。進路については「横綱を目指すが、まずは高校に進学。永井先生のような教師の道も視野にあります」とも。現在身長166㌢、体重は114㌔。まだ14歳。