消費者トラブル対処方法学ぶ

奄美市笠利町の中金久老人クラブの介護予防はつらつ教室では消費者トラブルに関する講話があり(上)、実際に体験するロールプレイングも行われた(提供写真)

専門家講話、演技で体験も
笠利町中金久老人クラブ

 奄美市笠利町では町内22か所で、65歳以上の高齢者を対象とした「介護予防はつらつ教室」が開催されている。4日にあった中金久老人クラブ(福和久会長)の教室は消費者トラブルについて学ぶ場となり、講話やロールプレイング(役割演技)などを通し、楽しく対処方法を理解した。

 笠利地域包括支援センター(いきいき健康課)によると、毎年4月までに介護予防や健康に関する講話、運動など活動内容を話し合い、月1回教室を開いている。中金久老人クでは民生委員でもある福会長が「高齢者はだまされやすく、消費者トラブルに遭いやすいと聞いている。ぜひ専門家を講師に招き話を聞きたい」と開催を働き掛けた。これまで4回計画したが、台風や新型コロナウイルス禍で実現できなかったという。

 「楽しく学んで防ごう消費者トラブル」のテーマで講師を務めたのは、県大島支庁・大島消費生活相談所の村田直美消費生活調査員。会場となった中金久地区公民館(中金久学舎)には65歳以上の男女16人が参加した。

 講話では、村田調査員が身近な消費者トラブル(手口と対処方法)、契約の基本ルール、クーリング・オフ制度を説明。契約に関してはクイズが出され、口約束でも成立するとの説明に参加者は驚き、いったん成立すると一方の都合だけでは解約できないことから、「契約は慎重に」を学んだ。

 クーリング・オフ制度に関しては、参加者が実際に登場人物を演じるロールプレイングに挑戦。一定の期間内なら無条件で申し込みの撤回や契約の解除ができる同制度を体験によって理解、トラブルを回避する知識として身に付けた。

 参加者からは消費生活相談所の利用(電話相談)に関する質問があり、土日・祝日は利用できないものの、消費者ホットライン「188」(泣き寝入りはいやや)への連絡が呼び掛けられた。また、「とても参考になった。だまされないぞ!」「非通知の電話はとらない、『録音しますよ』と電話の相手に言うなど気を付けていきたい」などの感想が寄せられた。

 大島消費生活相談所によると、今月8日には瀬戸内町で「移動消費生活講座」がある。午前10時30分から11時30分までで、会場は町きゅら島交流館1階ホール。「『見守り力』を高めよう」がテーマ。