瀬戸内消防分署救急の日式典

大島地区消防組合瀬戸内消防分署は人命救助に貢献したとして団体・個人に感謝状を贈った(9日、瀬戸内町古仁屋)

一日救急隊長に任命された古仁屋中学校女子柔道部(9日、瀬戸内町古仁屋)

団体・個人に人命救助感謝状
古仁屋中 女子柔道部、一日救急隊長任命

 瀬戸内町古仁屋の大島地区消防組合瀬戸内消防分署(久野泰信分署長)で9日、救急の日式典が行われた。今年度、同町で発生した人命救助事案に貢献した団体、個人に対し感謝状が贈呈されたほか、救急出動1000件以上の消防職員を表彰。一日救急隊長に古仁屋中学校女子柔道部を任命し、AED(自動体外式除細動器)の啓発活動を行った。

 同分署などによると、3月13日午後2時頃、同町勝浦集落を通る国道58号沿いの防風林に、大型トラックが突っ込んだ。衝撃音を聞いた前田建設工業(東京都)・岩田地崎建設(北海道)・丸福建設(鹿児島市)建設共同企業体(JV)の瀬戸内トンネル作業所長・亀田剛志さん(43)ら職員5人が駆け付けた。

 亀田さんは、心肺停止状態の運転手を確認。他の職員らと手分けして、119番通報し、交通誘導など行うとともに、心臓マッサージ、AED除細動を2回実施。その後、運転手は一命を取り留め、社会復帰を果たしたという。

 表彰状を受け取った亀田さんは「実際の現場は初めてだったが、日頃の訓練が生きたと思う。今後、社内でもAEDの大切さなど周知していきたい」と話した。

 6月19日、同町古仁屋の瀬久井港で発生した車両の海中転落事案では、地元住民ら5人が人命救助に貢献したとして式典に出席した、第一発見者の川畑蔦枝さん(75)、通報し救助に向かった長崎友喜さん(22)に表彰状が手渡された。

 また、「救急の日」(9月9日)にちなみ、一日救急隊長に今年7月の県大会団体戦で準優勝を果たした古仁屋中学校女子柔道部を任命した。いずれも2年生で部長の高森樹里さん(14)と米田君音さん(同)、美音さん(同)姉妹の3人が町内のスーパー前でチラシを配布し、利用客らにAEDの利用に関する啓発活動を行った。

 救急出動1000件表彰の被表彰者は次の通り。

 ▽龍元正也消防副士長 1046件(23年7月末現在)。