町の便利屋「ねこの手レンジャー」

建物の解体整備に汗を流す「ねこの手レンジャー」のメンバーたち(8月28日、与論町茶花)

高齢者支援で島を奔走
与論町立町 多岐に業務こなす

 高齢者の身辺を手伝うほか、部屋の清掃、庭木の伐採、墓の管理、公共施設の整備など、多岐に業務をこなす「町の便利屋さん」が与論町立町にある。その名も「ねこの手レンジャー」。代表の中嶋瞳さん(76)を中心に、平均年齢70代のメンバー15人が、島の困り事を「猫の手」よろしく手助けすべく、所狭しと島内を奔走している。

 中嶋さんは妻のシズさん(76)と飲食業を営む傍ら、与論小学校の教諭から依頼される形で、2008年頃から高齢者の支援活動を開始。参加メンバーが集まり始めた2012年には「ねこの手レンジャー」を名乗り、現在は、町内の各支援業務に専念している。

 これまで請け負った、高齢者に関する支援件数は100件超。多様な経歴を持つメンバーが集まるにつれ、施設の整備や公共建物・別荘の管理など活動の幅が広がったという。

 8年前に帰島、活動に参加する同町西区出身の山下光次さん(77)は「家具屋に勤めていた経験が生かせ、自身の元気の元にもなっている。今後も体が続く限り、島の方々の期待に応えていきたい」と語る。

 中嶋さんは「自分たちも高齢化しているが、若い世代の力を借りながら、今後も島のために活動を続けていければ」と話した。