日米共同訓練最終日

「シックス・ビート」と紹介された六調を踊り興じる参加者たち(23日、奄美市名瀬大熊町)

大島紬の体験を通し異文化交流が図られた(23日、奄美市名瀬大熊町)

奉仕作業、文化交流で親睦図る
名瀬大熊町 大島紬の着付け体験も

陸上自衛隊と米軍の共同訓練「オリエント・シールド23」の訓練終了に伴い23日、隊員らによる文化交流会が奄美市名瀬大熊町の大熊地区集会場で行われた。大島紬の着付け体験、シマ唄鑑賞のほか、大熊漁港周辺のビーチクリーンも実施。地元住民も参加する中、奄美の伝統工芸、文化、奉仕作業を通し親睦を深めた。

訓練終了日のこの日、交流会に先立ち、米軍側の申し出により大熊漁港周辺のビーチクリーンを実施。訓練に参加した米陸軍マルチドメイン・タスクフォース(多領域部隊)所属隊員24人、陸自北部方面隊第5旅団(北海道帯広市)の第6即応起動連隊隊員16人ほか、奄美警備隊、大熊町内会の住民が参加。日米共同の奉仕作業が速やかに行われた。

作業後の会食では、奄美駐屯地業務隊の松崎博文2等陸曹(43)、泰子さん(43)夫妻によるシマ唄を鑑賞。朝花節、イトゥなど演奏される中、最後は「シックス・ビート」と紹介された六調を披露。チヂン、ハト(指笛)などが鳴り響く中、参加者全員が踊りに興じた。

大島紬の着付けには、米軍の隊員ほか、陸自女性隊員らも参加。地元住民らによる着付けの下、肌着、大島紬、帯と順に着用。米軍の参加者らはジャケットのように羽織を着こなし、異文化交流を堪能した様子だった。

ビーチクリーン、文化交流会に参加したローガン・グロウ上等兵(20)は、「子どもの頃から日本は大好きで、いつか訪れたかった」と話し「訓練も充実した内容で、異文化交流の場を楽しく過ごせた」と語った。

共同訓練は14~23日、北海道などで実施。奄美大島では20~23日まで奄美駐屯地、名瀬港、名瀬運動公園、瀬戸内分屯地などで行われ、陸自約150人、米陸軍約30人が参加した。