喜界島発、サイダーが好調

商品をアピールする喜界町地域おこし協力隊の谷川さん

地域おこし協力隊谷川さん開発 クラフトビールも完売
11月に第2弾、鋭意製作中

 喜界町地域おこし協力隊の谷川理さん(40)が起業した「㈱HOWBE(ハウビー)」が開発販売する、喜界島の特産品を原材料にした炭酸飲料やクラフトビールの売れ行きが好調だ。喜界島ならではの商品を通して魅力発信に取り組む谷川さんは「これからは島外にも届けることで、島のPRや移住促進などで役に立てれば」と思いを話す。

 商品は、島の塩を使った「なみうちサイダー」(340㍉㍑、希望小売価格・税抜き400円)、在来の島みかん・シーク―を搾った同島初のクラフトビール「WAN50」(350㍉㍑、同800円)、シーク―のエナジードリンク風炭酸飲料「RefreshBoost」(340㍉㍑、同400円)の3飲料。今年8月に島内で販売を開始し、なみうちサイダー2千本、WAN501600本は1か月半で完売。開発段階からSNSで発信してきた効果もあってか、30~40歳代を中心に話題に上った。

 開発には、東京在住で同社の製造・企画を担当する藤倉周さん(40)が委託先メーカーと協力し素材研究やレシピ開発に当たってきた。現在、第2弾として「ドリンクと一緒に楽しめるもの」をコンセプトに、喜界島産のゴマ、黒糖黒蜜、クルマエビを使った新商品を鋭意製作中。11月頃にはお披露目できるという。

 リピーター醸成やコスト面、年配世代へのPRなど「まだまだ課題は多い」と谷川さん。ただ「地域活性化や関係人口の交流促進だけではなく、島に住む下の世代が新しいことに思いを持って立ち上がるきっかけにもなれば」と話している。

 なお、なみうちサイダーは10月、WAN50は11月頃に再入荷予定だという。