「グリスロ」沖永良部で実証実験

グリスロを試乗する役場職員ら(21日、知名町)

楽しくゼロカーボン
乗り心地や安全性確認

【沖永良部】知名町は21日、役場職員を対象にした低速電気自動車「グリーンスローモビリティ」(グリスロ)の試乗会を行った。参加者は、同町役場からフローラルホテル、メントマリ公園などを回るコースを体験し、乗り心地や安全性を確かめた。

グリスロは、時速20㌔未満で公道を走ることができ、高齢者の新たな移動手段や観光資源などとして期待が高まっている。

知名町と和泊町、ヤマハ発動機、名古屋大学の4団体は8月29日、持続可能なモビリティの構築に向けた包括連携協定を締結。同協定による事業の一環として、ヤマハ発動機から貸与された7人乗りのグリスロを使い▽知名町の観光スポット「昇竜洞」利用者の送迎対応▽現在建設中の新庁舎周辺での利用▽観光分野におけるモニターツアーの開発―の3テーマで実証実験を行ってきた。実証期間は約1か月間で、延べ500人ほどが利用した。

今回、役場職員10人が試乗。約5分間のコースを体験した。参加者からは「子どもたちが喜びそう」「アトラクションみたいで楽しい」「お年寄りも安心して乗れる」などの意見が出た。

同町役場企画振興課ゼロカーボン推進室地球温暖化対策専門職の乾大樹さんは「島の課題を解決する一つの手段になるかもしれない。見た目もかわいく、乗り心地も良い。住民にグリスロの魅力を知ってもらい、地域で楽しみながら脱炭素に取り組めるようにしていきたい」と話した。