奄美市名瀬地区食改協 災害時に備え体験実習

「パッククッキング」の調理実習の様子(提供写真)

ポリ袋を使って調理した「親子丼」や「ツナとジャガイモの煮物」、「わかめとコーンのあえ物」(提供写真)

パッククッキングで簡単調理

 9月は台風などの自然災害が発生しやすいことなどから「防災月間」だった。奄美市名瀬地区食改善推進員連絡協議会(亀井いつ代会長)でも、住民らに防災意識を高めてもらい、万が一に備えてもらおうと、耐熱性のポリ袋を活用し災害時でも簡単に調理できる「パッククッキング」の広報周知を図っている。

 同協議会では今年度、市地域女性団体連絡協議会名瀬支部、奄美大島商工会議所女性部、市母子寡婦福祉会、JAあまみ住用女性部の4団体でパッククッキングの調理実習などの活動を実施した。

 パッククッキングは、食材を入れたポリ袋を鍋などで湯せんする調理方法。工程が少なく簡単な上、袋ごとに違う料理を一度に作れるため、災害時の調理方法として注目されている。

 災害時は水や電気、ガスなどのライフラインが使えなくなることもある。貴重な水を効率的に使うことも大切で、パッククッキングで使った水は汚れないため、繰り返し利用することもできる。

 同協議会の研修会では「親子丼」や「ツナとジャガイモの煮物」、「わかめとコーンのあえ物」などを実際にポリ袋を使った調理実習のほか、防災グッズ、備蓄食品などに関する講話なども実施している。

 亀井会長は「ポリ袋だけで簡単においしい料理が作ることができるので、災害時だけでなく、時短テクニックとして、平常時に試してみても楽しい。今後も食生活の改善と防災意識の向上に向けた活動を続けていきたい」と話している。