徳之島と沖永良部島が互いの意欲を高めた畑かんマイスター意見交換会
畑かん推進へ情報共有
解決策やアイデア議論
【徳之島】徳之島と沖永良部島の畑かんマイスターらが交流する「意見交換会」(徳之島地域畑かんマイスター連携会議主催)が4日、徳之島町の県大島支庁徳之島事務所大会議室であった。マイスターらは互いの現状や課題を示し、畑かん推進に向けての解決策やアイデアについて議論を深めた。
畑かんマイスターとは、畑地かんがい営農を先駆的に実践する農家に委嘱し、畑かん利用の普及と理解を推進する制度。1年ごとに互い訪問し合うことで交流を図っている。今回は、徳之島のマイスター9人、沖永良部のマイスター3人を含む行政関係者ら29人が出席。成果などを情報共有した。
会では、整備の進捗(しんちょく)や活動状況などの報告があった。沖永良部側は、新なPR商材としてユーチューブに立ち上げた「畑かん営農チャンネル」の映像を紹介。畜産部会と連携したトランスバーラ(牧草)の試験などについてもデータを交えて解説した。
協議では、互いの料金体系について確認が相次いだほか、伸びあぐねる畑かん利用者の勧誘にアイデアを求める声も挙がった。天城町の担当者は「(畑かんが)成長にいいのは分かっているが、高齢化が進み後継者のいない農家は(利用料もかかり)利用したがらない」などと困惑。これに対して他のマイスターからは、「水を与えれば更に成長は見込める。積極的に実践することで成果を見せることが大切」「若い人は考え方が合理的。少しずつアプローチを」「(給水栓など)移動式の器具を使い回し負担を減らしてはどうか」といった案も示された。
一行は午前中、ピタヤやアボカドのほ場など計6か所を視察。意見交換会の後は交流会も行った。