かごしま国体が開幕

入場行進する鹿児島県選手団=白波スタジアム

大会イメージソングに合わせてダンスした和泊町、奄美市からの参加者ら=白波スタジアム

「熱い鼓動」を南から
奄美からも開会盛り上げ

 【鹿児島】「熱い鼓動 風は南から」を大会スローガンに掲げる特別国民体育大会(燃ゆる感動かごしま国体)の総合開会式が7日、鹿児島市の白波スタジアムであった。鹿児島での国体開催は1972年の太陽国体以来51年ぶり。24年の佐賀からは「国民スポーツ大会」と名称が変わるため「国体」としては最後となる大会が幕開けた。

 20年開催予定が新型コロナの影響で3年延期となり、後催予定の佐賀や滋賀などの理解もあって本大会開催が実現した。開会式前のオープニングプログラムでは辛島美登里さんの大会イメージソング「ゆめ~KIBAIYANSE~」に乗せたダンスなどがあり、式典前演技では「鹿児島の鼓動」をタイトルに、鹿児島の歴史や自然、文化などを表現した演技を小学生から一般まで約1700人が披露。ダンスには伊仙町や和泊町、奄美市、式典前演技には大島高校ダンス部、新体操部が参加し、奄美からも開会を盛り上げた。

 開会式では全国47都道府県の選手団約2500人が入場行進。地元・鹿児島は桑水流裕策選手(ラグビー成年男子)を旗手に最後に行進し、大観衆の声援に応えた。

 県内全市町村を回った炬火(きょか)が51年前の太陽国体に出場した福重澄雄さん、松村弘子さん、中脇努さんによって競技場に運ばれ、鹿児島出身のプロ野球選手・川﨑宗則さん、東京五輪の柔道女子78㌔級金メダリスト・濵田尚里さんが引き継ぎ、最終走者の福島和毅選手(サッカー少年男子)、佐藤愛澄選手(弓道少年女子)が点火した。

 下原卓朗選手(重量挙げ成年男子)と大山藍選手(陸上成年女子)が「競技会場に響き渡る歓声が鹿児島から南の風に乗って全国に広がり、競技ができる感謝とフェアプレーの下、最後まで全力を尽くして競技する」と選手宣誓した。締めくくりに鹿児島出身の長渕剛さんが「HOLD YOUR LAST CHANCE」「乾杯」を熱唱し、選手たちを激励した。

 大会は17日まで、32の正式競技と特別競技の高校野球が県内各地で開催される。奄美ではトライアスロンが天城町(8日)、相撲が奄美市(13―15日)で開催される。