奄美群島で国体初開催

天城町で初開催のトライアスロン競技(成年女子バイク、午前8時34分頃)
賞状や天皇杯トロフィーを手に笑顔を見せる鹿児島県勢

天城町でトライアスロン競技
鹿児島県勢2人が準優勝
男女総合V、天皇杯に歓喜

【徳之島】特別国民体育大会(燃ゆる感動かごしま国体)のトライアスロン競技が8日、天城町の松原漁港特設会場を発着点にあった。奄美群島での国体正式競技の実施は初めて。時折、強い日差しが差す中、全国を代表する鉄人174人がスイム1・5㌔、バイク42・8㌔、ラン10・7㌔の計55・0㌔の過酷なレースを展開。鹿児島県では、成年男子で佐藤錬、同女子で中山彩理香がともに準優勝を獲得。チームでは男女総合1位の天皇杯を勝ち取るなど〝鉄人たちの島〟で歓喜した。

大会は「奄美群島日本復帰70周年」を冠して実施。午前8時に成年女子、午前11時半に成年男子がスタートした。

午前10時半の天候は曇り。気温29・6度、水温28・1度、暑さ指数のWGBT29・8度で、日中は30度を超える夏日にもなった。当初の雨予報からは一転、選手らは強い日差しや高い湿度に苦しみながらも、力を振り絞ってゴールを目指した。

男子は佐藤、女子は中山が準優勝、県勢に2個のメダルをもたらした。チームでは、皇后杯は東京に譲ったものの、目標に掲げる天皇杯を有言実行で獲得した。

表彰式では、選手4人と監督が登壇しブロンズ像のトロフィーに笑顔を広げた。選手をたたえた大会実行委員長の森田弘光天城町長は「選手が前へ前へと進む姿に、島の子どもたちを含め感動と希望を与えていただいた。国体ができたことは大変な誇り。しっかりと受け継いでいきたい」と大会を総括した。

大会前には住民が沿道の草刈り、漁師が水草やごみの除去に協力し、全国の鉄人を快く迎えた。日本トライアスロン連合公認審判員のほか、住民や中高生らのボランティアも一丸となって運営を支えた。