民謡民舞総理大臣杯

内閣総理大臣杯で堂々の3位に笑顔の平田まりなさん

 

平田まりなさん堂々の3位
中ほず美さんと前山真吾さん6位

 

 【東京】民謡日本一を競う「2023年度民謡民舞全国大会」(公益財団法人日本民謡協会主催)が5~8日まで、神奈川県川崎市の「カルッツかわさき(川崎市スポーツ・文化総合センター)」で開催された。最終日、内閣総理大臣賞争奪戦では、平田まりなさん(27)が3位に輝いた。ほか中ほず美さんが壮年部で6位、前山真吾さんが青年部で6位に入賞するなど奄美勢は健闘した。

 全国から内閣総理大臣杯に選抜された精鋭、60人の中で堂々の3位。笑顔にも「難しかったです」と平田さん(あやまる会)は、悔しさをにじませた。57番目に奄美代表として本場大島紬姿で登場。「いそ加那」を引っ提げて臨んだ大舞台は、それまでの空気感を一変した。つややかな所作(しょさ)で始まったサンシンと、唄が奄美の風を巻き起こした。だが「難しかった」と振り返ったのは「キーの使い方」だった。与えられた2分間を「最高の状態で聴いてもらいたい」と観客に寄り添い、音域を微調整させながら、ホールに響かせた。結果は、僅差の3位。日本一となって、民謡民舞を卒業する目標は達成できなかった。

 18歳で初登場した、総理大臣杯はこれで4回目。「また唄えということなのでしょうか」と苦笑い。着替えを済ませ、表彰式に臨む出場者の中、平田さんだけは誇らしげに着物姿だった。シマ唄を究めようとするヒロインの挑戦は、続いていく。

 また、九州地区大会代表として、内閣総理大臣杯に挑んだ時岡優里菜さん(名瀬ルリカケス会=大島高校3年)は、入賞こそ逃したが「思い切りやれました」と瞳を輝かせた。

 ほかでは、7日の「壮年部」で中さん(名瀬会)が6位に。「青年部」で前山さん(同)も6位に輝いた。「浦本杯(連合会選出)」で永井しずのさん(瀬戸内会)が、優秀賞(9位)に選ばれた。