4年に一度の空手最強決定戦

日本の大黒柱として頂点を目指す入来建武選手

下段回し蹴りが得意な亀山真選手

新設された型に出場する渡辺大士選手=いずれも提供写真

14、15日東京体育館
奄美出身選手らに大きな期待

 【東京】4年に一度の空手のビッグイベントがやって来る。体重無差別で空手の世界一を決定する第13回全世界空手道選手権大会が14、15の両日に渋谷区の東京体育館で激戦を繰り広げる。103の国と地域から選抜された精鋭たちと対戦する、奄美と関連が深い選手に注目する。

 奄美出身の縁健児さんが大会実行委員長を務める、最強の空手家決定戦が、いよいよ開幕する。過去の大会は、全て日本人が頂点を極めてきた。しかし、最近では男女ともにリトアニア勢が躍進するなど、王座を争う闘いがし烈さを増してきている。果たして、奄美勢はどんなドラマを繰り広げるのか。

 新設された初日の型(25人出場予定)に登場する、竹島雅之選手(鹿児島中央支部)と渡辺大士選手(福岡支部)の2人は、共に瀬戸内町の出身だ。渡辺選手は、型の教則本に登場するほどの熟練者。「他の選手が手本とする人物で、技にも切れがある」と関係者は大きな期待を寄せている。竹島選手も正確な技には定評があり、2人そろって表彰台を狙う。

 組手(132人出場予定)に登場するのは、瀬戸内町出身の亀山真選手(福岡支部)と与論島2世の入来建武選手(東京城南川崎支部)だ。亀山選手は「パワーあふれるファイターで、下段回し蹴りの破壊力が抜群」(関係者)とあって大きな期待が懸かる。

 入来選手は4年前に5回戦で敗北。それを機に肉体改造に取り組んだ。その結果、翌年の第52回全日本で4年ぶりの王座に返り咲くと、そこから3連覇。文字通り日本の大黒柱へと成長した。日本のキャプテンとして責任感もあり、「心身ともに充実し、強豪外国勢を迎え撃つ体制は整った」(関係者)。チャンピオンの大本命だ。

 緑実行委員長は「奄美出身者が世界で通用することを後輩たちに示してほしい。またウクライナの選手は、戦火の中でも稽古したと聞いている。空手を通じて、世界平和に少しでも貢献できれば」と語っている。