県代表 団体決勝T進出

団体初戦2勝2敗から、勝利した市来崎大祐

俵、栁、市来崎が個人戦決勝Tへ
国体相撲 少年男子

 奄美群島日本復帰70周年記念・特別国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」の相撲競技は13日、奄美市の名瀬運動公園サンドームで少年男子団体予選があった。鹿児島県代表として菅間伝心(鹿実高)、福崎真逢輝(樟南高、名瀬中出身)、俵幸平(樟南高、龍南中出身)、栁賢士朗(鹿商高)、市来崎大祐(鹿実高、亀津中出身)が出場。予選3試合を戦い3勝で、個人では俵、栁、市来崎が全勝で、14日にある決勝トーナメント進出を決めた。

 団体初戦となった熊本戦では、菅間と福崎で連敗したが、俵、栁、市来崎がきわどい相撲を制し、3勝2敗で勝利。2戦目の広島戦と3戦目の香川戦は5戦全勝と危なげない相撲を見せ決勝トーナメント進出を決めた。

 禧久昭広監督は「熊本戦で中堅の俵が盛り上げ、逆転で勝てたことが大きかった。決勝は1回戦に集中し、一つでも多く勝てるよう、応援を味方につけ頑張る」と語った。

 個人決勝トーナメント出場を決めた俵は「熊本戦では、応援が後押しをしてくれ、次につなげることができほっとした。団体、個人とも優勝を目指す」、栁は「熊本戦は大将につなげることができてよかった。個人は勝敗よりも自分の相撲がどこまで通用するか試したい」、市来崎は「2連勝でつないでくれたので、絶対に勝つという気持ちで臨んだ。個人戦は優勝を目指し自信を持って戦う」と話した。

 県代表の結果は次の通り。

 【少年男子団体】▽1回戦熊本戦(3勝2敗) 佐藤○(すくいなげ)●菅間、大手○(よりたおし)●福崎、俵○(おしだし)●伊藤、栁〇(よりきり)●山下、市来崎○(おしだし)●倉岡▽2回戦広島戦(5勝) 菅間○(こてなげ)●甲斐、福崎○(おしだし)●山中、俵○(つきだし)●オデロ サイロス、栁〇(つきだし)●蜂須賀、市来崎○(おしだし)●村松▽3回戦香川戦(5勝) 菅間○(おしだし)●造田、福崎○(よりたおし)●谷、俵○(おしだし)●谷澤、栁〇(おしだし)●株田、市来崎○(よりきり)●山路

国体相撲競技 約800人が熱戦観戦

国体相撲競技会の開催にあたり小宿小・中学校の児童生徒らが大会を盛り上げた(13日、奄美市名瀬)

「接戦楽しめた」「一体感に感動」「感慨ひとしお」

 特別国民体育大会(燃ゆる感動かごしま国体)の相撲競技会が13日、奄美市の名瀬運動公園サンドーム(三儀山)を舞台に3日間の開催予定で始まった。鹿児島県では51年ぶり、奄美群島で国体正式競技として相撲競技会が行われるのは今回が初。初日のこの日、約800人が来場(主催者発表)。立ち見客もいる中、地元住民を中心に大勢の観戦者が白熱する取組を見守った。

 大会の開催地となったことから、市は小宿小・中学校を観戦に招待したほか、地元幼稚園や福祉施設の利用者らが観戦。小宿小6年の要祥登(かなめ・しょうと)君(11)は「初めての相撲観戦。接戦をみんなで応援できて、すごく楽しめた」と笑顔を見せた。

 埼玉県の斧澤映子さん(66)は、少年男子団体・個人で出場する孫の亜矢斗さん(埼玉栄高3年)が出場するため奄美大島を初来島。「孫に勝って欲しい」との一心で埼玉代表を応援。団体戦を二位通過、個人戦も全勝した。亜矢斗さんらの活躍を喜ぶとともに「鹿児島代表の子どもたちを、会場一体となって応援する地元の方々に感動した」と話した。

 奄美市名瀬朝仁新町の福崎清儀(きよし)さん(80)は、県代表で出場した孫の真逢輝(まある)さん(樟南高2年)の取組を家族らと観戦。「夕べ一睡もできず、食事ものどを通らなかった」と語るも、団体戦を全勝し感慨ひとしおの様子。約2年ぶりとなる孫の雄姿に「孫には賞金(おこづかい)を用意している。優勝を願っている」と期待を寄せた。