健康21地域推進協

健康づくりなどで意見を交換した健康かごしま21地域推進協議会

管内男性の早世率、依然高く
周知や情報発信へ協力確認

 県大島支庁(名瀬保健所)は18日、奄美市名瀬の同支庁会議室で2023年度健康かごしま21地域推進協議会を開いた。管内では21年度、依然として65歳未満の男性の早世率が県や国の平均を上回り、3大死因による死亡率が県より高いことなどを報告。委員らは現状や課題について協議し、よりきめ細かな周知や情報発信に協力して取り組むことを確認した。

 県が策定する健康かごしま21は、県民の健康増進の推進に関する施策の方向性を示した基本計画。実施期間は13~23年度。管内では「男性の早世予防」を重点目標に掲げ、各種予防や対策に取り組んでいる。

 委員は、保健医療や地域、学域や行政を代表する18人で構成。会では同支庁保健福祉環境部の相星壮吾部長が議長を務め、重点テーマや取り組み方策などで意見を交わした。

 事務局によると、管内における21年度の65歳未満男性の死亡率は11・9%。減少はしたものの依然として全国11・2%、県10・7%を上回っている。悪性新生物、心疾患、脳血管疾患の3大死因については県平均より死亡率が高く、青年期男性(高校進学以降)の朝食を抜く割合も急増していることなどが報告された。

 協議では、委員が各分野での事例や取り組みを報告。検診結果の活用を高めるため「余命や寿命を記すなど、行動が変わるようなぎょっとする取り組みも必要だ」と、新たな仕組みづくりを求める声なども出た。

 相星議長は「周知は重要で、各地域の広報誌で公表するなど、情報をもっと積極的に活用してほしい」と要望。「コロナも落ち着き活動もやりやすくなった。一つでも前進し来年にいい話が聞けると期待したい」と総括した。

 管内では23年度、前年度に引き続き「男性の早世予防」を重点目標に掲げた。脳卒中予防、がん予防、ロコモ・フレイル予防などの五つの重点テーマにも継続して取り組む。