3曲に及んだアンコール演奏では「シンガーソングファーマー」姿も披露した禎一馬さん=20日、徳之島町文化会館
老若男女に愛される楽曲で会場の心を一つに結んだ
【徳之島】ふるさと徳之島を拠点にした「シンガーソングファーマー」こと禎一馬さん(41)の「禎一馬20周年記念コンサート」(同実行委員会主催)が20日夜、徳之島町文化会館であった。老若男女に愛されるご当地ソングに定着した「ユイの島~徳之島~」をはじめオリジナルの計23曲を熱唱。関東・関西地区から駆けつけたファンら約40人を交え満員の約600人を大いに魅了した。
禎一馬さん(天城町兼久出身)は徳之島高校を卒業後、テレビカメラマンなど映像クリエーターを目指して上京。学校通いやAD(アシスタントディレクター)などの傍ら音楽活動に目覚める。三味線やギターを抱えてシンガーソングライターとしてソロ活動の道へ。
関東や関西のライブハウスのほか全国の野外イベント、福祉施設など幅広く活動。ふるさと徳之島の夏祭りやトライアスロンなど各種イベントの特別ゲストとして老若男女の心を揺さぶるオリジナル楽曲ライブでおなじみ。「徳之島観光大使」の委嘱も受けている。
昨年6月からは天城町にUターンし、父のマンゴー園など農業を手伝いながら自称「シンガーソングファーマー」としてふるさとを拠点に音楽活動を継続。そして今回、仲間たちが音楽活動20周年記念コンサート実行委(神田俊幸委員長)を組織して実現させた。
舞台には、バレイショ収穫用ケースや敷きわら、耕運機なども搬入して演出。本格的なバック演奏とともに「太陽(てぃだ)の花」の弾き語りで開演。友人を偲ぶ「誠(まごころ)」や先祖を敬う「ウヤホウガナシ」など心の琴線に触れる力強いスローから、会場を笑顔で弾ませるアップテンポの「ケンムンSONG」や「ウギ節」、「ワイドワイドワイド」。コラボ出演の小中高生ら島口ミュージカルグループ「結シアター手舞(てまい)」一行50人との共演でも会場一体となって沸かせた。
大阪府門真市から夫婦で駆け付けていた自営業馬生(ばしょう)英明さん(62)は「大阪でのライブにおじゃましていた。心にジーンとくる楽曲と声が好き。地元の方は温かく感謝しかないです。ついでに闘牛大会も楽しみます」とニッコリ。
結シアター手舞のリーダーで「ケンムン」役でも盛り上げた吉田琳音(りんね)さん(樟南二高3年生)は「ケンムン役は過去4年間で一番の出来栄えだった。県内外で活躍する一馬さんとのコラボで皆さんに感動を与えられてよかった。12月23、24日の卒業公演(天城町防災センター)も頑張ります」と話した。