高齢者が花き栽培の知識学ぶ

キクの穂の長さを調整する参加者ら(25日、和泊町実験農場)

労働力不足の解消へ
県シルバー人材センター連が講習会

【沖永良部】県シルバー人材センター連合会が主催する農作業補助講習会が25日、和泊町実験農場であった。和泊、知名両町のシルバー人材センターの会員13人が受講。花き栽培の基本的な知識や必要とされる技術を学び、作業中の安全対策を確認した。

高齢者活躍人材確保育成事業の一環。人手不足となっている産業において現役時代をサポートする人材を育成することが目的。両町のシルバー人材センターによると、苗の植え付けや収穫などの時期に合わせて、島内の花き農家から農作業の依頼があるという。

あいさつで和泊町シルバー人材センターの平山和仁会長は「講習で技術を習得し、地域社会のために貢献できるようになってほしい」と述べた。

講習会は25、26日の2日間の日程で実施。講師は県大島支庁沖永良部事務所の渡辺剛史技術専門員ら3人が担当した。

初日の座学では、キクやソリダゴについてそれぞれの開花時期や栽培方法などを学んだ。その後、定植前のキクの穂の長さを調整する作業と発根させるための挿し芽作業を体験した。参加者は、講師の指示に従いながら穂の長さを合わせ、丁寧に土に挿していった。

このほか、農作業事故の現状について講話があり、熱中症対策や農業機械使用時の安全対策の徹底を呼び掛けた。

参加した和泊町の稲田敏枝さん(71)は「個人的に花を育てるのが好き。講習で学んだことをこれからのシルバーでの仕事に生かしたい」。知名町の田畑好さん(71)は「花の栽培に興味があって参加した。講習会で勉強してみて、自分でも農家の手伝いができるか考えたい」と話した。

2日目はユリの栽培について座学と実技講習がある。