過去最大のクルーズ船寄港

名瀬港に寄港した「ノルウェージャン・ジュエル」。過去最大の巨大な船体は、近くのビルよりも大きい


歓迎セレモニーで記念写真に収まる安田市長(左から3人目)とアミコーネ船長(同4人目)ら(奄美市提供)

乗船客2336人、島内観光楽しむ 名瀬港

 国際クルーズ船「ノルウェージャン・ジュエル」(9万3502㌧、全長294㍍)が26日、奄美市の名瀬港観光船バースに寄港した。同船の奄美寄港は初めてで、同港に寄港したクルーズ船としては過去最大。岸壁には特設の観光案内所や特産品売り場などが設置され、下船した観光客らは島内の観光ツアーに参加したり、市街地を散策するなどした。船内では歓迎セレモニーも行われ、船長らに花束や大島紬の記念プレートなどを贈り、寄港を喜んだ。

 クルーズ船は午前11時頃に入港、白い美しい船体が岸壁に接岸すると、外国人の観光客らが次々と下船。岸壁には一般社団法人あまみ大島観光物産連盟による観光案内ブースが設けられ、通訳案内のボランティアらが、外国人乗船客らの観光案内などを行った。

 港には過去最大のクルーズ船を見ようと多くの一般市民も詰めかけた。港近くに建つビルよりも高くそびえ立つような巨大な船体を見上げ「想像以上に大きい」などと話す姿もあった。

 約2336人の乗船客のうち、320人が、市内や龍郷町、瀬戸内町など島内の観光地を巡るツアーに参加、マングローブでのカヌー体験や水中観光船などで奄美の自然を楽しんだ。このほか、商店街などの散策を楽しむ乗船客も多く、商店街では大島高校英語クラブの生徒らもボランティアで英語での案内や通訳などを行った。

 午後1時からは、船内で歓迎セレモニーも行われ、安田壮平市長が「一生心に残るような思いで作ってください。また、奄美をたずねてきてくれる日を楽しみに待っています」などと英語であいさつ。紬美人の轟木美来さんらがビセンテ・アミコーネ船長らに花束を贈った。

 同船の初寄港を記念し、あまみ大島観光物産連盟から大島紬をあしらった記念の盾が贈られ、同船からも記念の盾が贈られた。

 午後5時過ぎには送別セレモニーが行われ、シマ唄なども披露。午後8時頃、同船が岸壁を離れるとペンライトを振って見送った。