JAC、沖永良部で環境保全ツアー

マイクロプラスチックを拾い集める大学生ら(28日午前6時40分頃、和泊町与和の浜)

大学生17人がビーチクリーン体験
マイクロプラスチックの影響考える

 【沖永良部】日本エアコミューター(JAC)による環境保全ツアーが27日、沖永良部島であった。来島した大学生17人は、地元の海岸で漂着ごみを拾う「うじじきれい団」のメンバーとともにビーチクリーンを行い、マイクロプラスチックが自然環境に与える影響を考えた。

 ツアーは、JALグループで取り組んでいる環境保全活動の一環。現状を知ることで地域課題を理解し、これからの活動に役立ててもらおうと、27~29日の3日間の日程で実施された。初日は、海洋ごみセミナーや島民との交流会が開かれた。

 ツアー2日目のこの日は、「うじじきれい団」として活動する竿智之さん(45)ファミリーと、和泊町の与和の浜でビーチクリーン活動を行った。参加者は「小さくて見分けがつかない」などと話しながら、マイクロプラスチックをピンセットで拾い集めた。

 講話した竿さんは「細かくなったプラスチックは人間には害がないように見えるが、海に漂う有害物質を高濃度で吸着していると言われている。生活の中でプラスチックを減らす方法を考えてほしい」と呼び掛けた。

 鹿児島大学歯学部3年の田村眞子さん(21)は「社会が抱える問題に直接触れることができた。人間によるごみは私たち自身で始末しないといけない。小さなプラスチックもみんなで集めればものすごい量になるので、一人一人ができることを考えていきたい」。熊本県の崇城大学1年で航空操縦学専攻の高橋柊吾さん(19)は「マイクロプラスチックが生き物に与える影響が分かった。生態系の良い循環につなげるためにも、ビーチクリーンなどの地道な活動が必要だと改めて思った」と話した。

 ツアー3日目は、「畜産による循環の実践」をテーマに地元の畜産農家を訪問する。