和泊町で技術研修会

優良工事の事例発表が行われた技術研修会(27日、和泊町役場結いホール)

住民に喜ばれる整備事業を
優良工事の事例発表も
県大島支庁沖永良部事務所

 【沖永良部】2023年度沖永良部地区農業農村整備事業技術研修会が27日、和泊町役場結いホールであった。建設業の代表者ら約50人が参加し、県発注の土層改良や区画整理など各種工事に関する注意点や安全対策を確認した。

 県の農業農村整備事業では、農業の支援を目的に畑の整備や農業用水の確保、農村の環境整備などの事業を行っている。

 研修会は県大島支庁沖永良部事務所が主催。工事現場の運営や管理・施工体制を適正に行うことで、住民から喜ばれる整備事業を目指そうと定期的に開催している。同事務所農村整備課の寺園直幸課長は「現場からの意見を取り入れ、建設業の関係者が働きやすい環境を作っていきたい」とあいさつした。

 研修会では▽土層改良▽区画整理▽道路▽畑地かんがい―の4事業について、県の担当者が施工時の注意点や変更点などを説明した。

 優良工事の事例発表では、畑地帯総合整備事業(担い手育成型)知名南西部地区4―3工区において区画整理や浸透池の掘削などを行った㈲神園組の中村浩章主任技術者が発表。現場での創意工夫として「道路施工において砂利舗装が次年度以降の施工だったため、路面に良質土(コーラル)を使い、引き渡し後の車両通行の利便性や雨水による赤土流出防止に努めた」と説明。また、地元受益者との意見交換会を毎月行ったとし「現場運営において今回特に力を入れたことだった。地元住民から聞いた意見を発注者側に伝え、協議しながら工事を進めていった」と述べた。このほか、安全・環境対策に配慮した重機の採用や安全訓練の取り組みなどを報告した。