奄美市審議会

市民や有識者でつくる委員15人が骨子案で議論した奄美市総合計画審議会

 

 

最上位計画へ議論本格化
高校生アンケート 「島では暮らさない」33%
骨子案に意見、パブコメ実施へ

 

 

 奄美市の新たな最上位計画について議論する「市総合計画審議会」(惠上イサ子会長、委員15人)の第2回会合が30日、奄美市名瀬のアマホームPLAZAであった。事務局からは計画の核となる「長期的な政策の方向」を示した三つの柱を盛り込んだ骨子案(一部)が示され委員が審議。最上位計画策定へ議論を本格化させた。

 最上位計画は、市の将来にわたる政策の方向を示すもの。2011年からの10年間の将来像を描いた「第1次総合計画」に次ぐ計画として今年度内の策定を目指している。

 この日は、五つの分科会から上がってきた「長期的な政策の方向」について出された意見を事務局がまとめ、骨子案として提示。▽市民生活の満足度の向上▽活発な市民活動・経済活動▽次世代への「誇り」の継承―の三つの柱などを中心に意見を交わした。

 委員からは「(最重要策の)人口減少が課題だと見えてこない」「名瀬、笠利、住用の均衡ある取り組みを明確に示してほしい」「最上位計画だけで議論していては使われない計画になる恐れもある。下にある事業計画もしっかりひも付けて考えるべきだ」といった意見が出た。

 また、事務局が実施した市内の高校生を対象にしたアンケート結果では「将来、島に帰ってきたいか」に対する質問に、33%が「帰省はするが島では暮らさない」と答えた。ある委員からは「若者が帰りたくない理由もしっかりと考えていかなければならない」と求める声も上がった。

 この日出た議題のほか、主題や副題、計画案名称については11月中をめどにパブリックコメントを実施し、市民から意見を募る。次回会合は来年1~2月を予定。短中期計画を含めた骨子案本編が示され意見を交わす。