与論町、持続可能な観光地TOP100に選出

星空ツアーの様子=与論町、9月11日午後10時頃(星空ガイドの橋本康宏さん提供)

新たな観光資源「星空ツーリズム」推進

 【沖永良部】オランダの国際認証機関グリーンデスティネーションが10月9日に発表した2023年の「世界の持続可能な観光地TOP100選」に与論町が選ばれた。地域住民と地元事業者、和歌山大学が連携して、新たな観光の目玉として推進してきた「星空ツーリズム」の取り組みが評価された。2年ぶり2回目の選出。

 同町では、夏場に観光客が集中するという課題に対して、オフシーズンでも楽しめる新たな観光資源として「星空」に注目。アストロツーリズムを研究する和歌山大学観光学部と連携し、星空ガイドの育成や星空が見やすい環境を守るための光害対策に取り組んだほか、星空の価値を知ってもらうと住民向けの観望会などを開催して機運の醸成を図ってきた。その結果、新たな経済価値の創出や失われつつあった星空文化の保全につながっている。

 トップ100の選出には、グリーンデスティネーションズが示す基準を一定数クリアした上で、「グッド・プラクティス・ストーリー」という観光の取り組みに関するストーリーを提出する必要がある。

 同町産業振興課は「産官学が連携して取り組んできた成果。今後は、環境整備を含め、地元の住民が星空ツーリズムにさらに親しみを持ってもらえるような取り組みをしていきたい」と話した。