知名町生涯学習フェスティバル

社会福祉功労者などを表彰した生涯学習フェスティバル(5日、知名町あしびの郷・ちな)
前夜祭舞台発表でイシシハカマ踊りを披露する保存会のメンバーら(4日、知名町あしびの郷・ちな)

児童生徒が将来の夢や日頃の感謝伝える
社会福祉功労者など表彰

【沖永良部】奄美群島日本復帰70周年記念第33回知名町生涯学習フェスティバルが4、5の両日、同町あしびの郷・ちなであった。式典では、児童生徒が作文を発表し、日頃の感謝の気持ちや将来の夢を語った。

前夜祭となる4日、町文化協会主催の舞台発表には200人を超す町民が来場。詩吟や民謡など町内で活動する13団体が日頃の練習の成果を披露した。西目イシシハカマ保存会は、小学2年生から大人まで22人がはかま姿で登場し、伝統芸能「イシシハカマ」を軽快に踊った。福田原里三味線教室の4人は、「永良部百合の花」と「レンサー節」を演奏し、三味線の音に合わせて観客も手拍子をしながら口ずさんでいた。

5日の式典で今井力夫町長は「人はいつまでも学び続けるもの。このフェスティバルを楽しみ、明日からの生活の糧にしてほしい」と述べた。表彰では、8020運動の達成者や社会福祉功労者など33人を表彰した。

福祉作文の発表で、知名小3年の古波倉大洋さんは、スクールガードとして子どもたちの登下校をいつも見守っている祖父へ感謝の言葉と一緒に「金メダルを送りたい」と話した。

バスケットボールを習う知名小5年の久山茜さんは、クリニックの講師で町を訪れた北海道礼文島出身のプロバスケ選手から「離島だからといって、できないことは絶対にない」と教えてもらったことをきっかけに、応援してくれる島の人たちのやさしさに気づいたという。「今度は、私が沖永良部のために頑張る番だ」と述べ、将来は女子バスケ日本代表になりたいと語った。

続いて、今年度の全国高校総合文化祭の弁論部門で文化庁長官賞に選ばれた沖高3年の川上天歌さんが登壇した。中国人の母親が受けた差別や何もできなかった自分のことを告白し、「差別のある現状は今も昔も変わっていない」と訴えた。

町民体育館では、町内の各種団体や一般応募による作品展示のほか、足腰の強化になる「スクエアステップ」などの体験コーナーが設けられ、多くの家族連れでにぎわった。

被表彰者は次の通り。(敬称略)

【福祉部門】▽8020運動 大屋政明、東トミ子、皆吉正子、要カミヱ、村山秀文▽社会福祉功労 富久ひとみ、西スミヨ、伊集院フクヨ、金沢キミヨ、大當晴信、池美代子、東山ハツヱ、奥山三穂子、西田盛起、先田実

【福祉作文】▽小学校下学年の部最優秀賞 古波倉大洋(知名小3年)▽小学校上学年の部最優秀賞 久山茜(同5年)

【社会教育部門】▽社会教育功労 前田安彦、淵邊精四郎、林廣明▽知恵袋博士号認定 南哲次郎

【短歌コンクール】▽小学生の部大賞 山本晴菜▽中学生の部大賞 西田梨乃▽高校生の部大賞 北原優聖▽一般の部大賞 宮西ケイ子