奄美市健康づくり講演会

地域福祉の重要性などについて講演した福永准教授

 

「小さな変化に気づいて」
鹿女短大福永准教授 地域福祉の重要性指摘
推進員ら活動報告

 

 奄美市の健康づくり推進員講演会が6日、同市名瀬のアマホームPLAZA(市民交流センター)であった。市の委嘱を受け、地域住民の健康増進活動などを行う同推進員らが参加、日頃の活動報告を行ったほか、鹿児島女子短期大学の福永宏子准教授(生活福祉専攻)の講話があり、地域住民が互いに助け支え合う地域福祉の重要性などが指摘された。

 推進員は名瀬、住用、笠利の3支所ごとに、計139人が委嘱を受けている。主な活動は、特定健診の受診勧奨などを行う成人担当、乳幼児健診や子育て相談などの支援を行う母子担当、調理実習などを通した栄養相談を行う食生活担当―がある。

 この日は、各支所の代表らが日頃の活動内容などを報告。奄美市の死因4位で、要介護要因の7割を占める脳卒中の予防を呼び掛ける紙芝居なども紹介され、▽手足に力が入らない▽言葉が出にくく、ろれつが回らない▽顔のマヒやゆがみがある―の3項目のうち、一つでも該当する場合は、すぐに病院へ行くよう訴えた。

 福永准教授は「健康づくり推進員の役割と活性化に向けて」と題し講演。住民一人一人が互いに支え合い、生きがいを持って暮らせる地域づくりの必要性を指摘。「自ら問題解決できない人は、地域からも孤立しやすい。近隣住民の小さな変化に気づき、問題を共有できる人が求められている」などと、推進員の役割の重要性を話した。

 市健康増進課によると、新型コロナウイルス感染症の拡大以前は、3支所の推進員の相互交流が活発に行われていたが、コロナ感染拡大により交流の機会が減少。今回、推進員の役割を再確認、意欲向上などを目的に開催した。