奄美出身・江浪さん 会社経営者らに向けトーク

これからのスタッフ育成などについて話す江浪さん

熱心な参加者の前で出席者と意見を交わす江浪さん(左端)

「専門性強化と資格制度を」

【東京】奄美出身の江浪まつみさんはこのほど、新宿区の京王プラザホテルで「BPO事業者に聞く、これからのスタッフ育成」と題したパネルディスカッションに出席し、事業者の立場で他企業の責任者らと熱いトークを展開した。

世界的なサポートサービスのメンバーシップ団体HDIが主催した「HDIアカデミー2023」で10月25、26の2日間にわたり約1700人が来場したもの。江浪さんは、さまざまな会議の中、初日に行われたパネルディスカッションで、大手BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング=企業活動における事業プロセスの一部を一括して専門業者に外部委託する)企業3社の一つとして、参加した。

トランスコスモス㈱BPOサービス統括BPI(ビジネスプロセスイノベーション)総括副総括責任者の江浪さんは、これからのビジネス改革・進化に欠かせないスタッフ育成・定着について解説。取り組み例として「社員の専門性の強化、モチベーションを上げる資格制度の設置」などを挙げた。そのキーワードとして「パッション、情熱を持ったコミュニケーションが大切。200人のメンバーと直接話をした。『現場の生の声』を聴き施策や取り組みに反映、結果的に品質向上につながった」と、コロナ禍で変化が求められたビジネス面を振り返った。

社内資格制度の取り組みを質問され「当社が力を入れているのでうれしい」とした江浪さんは、事業所ごとに必ず取得者を置くことや各ランクの意味を説明。「それらが社内の評価に反映され、サラリーに結び付くようにしたい」と笑顔で話した。

人材不足が加速する中、社員を新たな価値創造領域にシフトするため、BPOの戦略的な活用などが解決策の一つとして注目されている。奄美市でも、自治体のデジタル化の一環として、LINEを利用した市民への情報提供が行われている。そのツールを提供したのが、トランスコスモスオンラインコミュニケーションズ㈱で、トランスコスモス㈱とLINEヤフー㈱の合弁会社。同市をはじめ全国180以上の自治体に導入されている。