70年の節目を祝い、乾杯で誓いを新たにする出席者たち
「奄振延長、拡充へ一体で」
地域の振興と結束誓う
乾杯で節目祝う
奄美群島日本復帰70周年の記念祝賀会(同記念事業実行委員会主催)が11日、奄美市名瀬の奄美観光ホテルであった。復帰に携わった関係者をはじめ、斉藤鉄夫国土交通相や奄美群島の首長、国や県、郷友会などの関係者約230人が出席。復帰を成し遂げた先人の偉業に思いをはせ、地域のさらなる振興と結束を誓った。
大笠利わらべ島唄クラブがオープニングを飾った。実行委員長の安田壮平奄美市長があいさつし、「復帰60周年からはや10年。LCC(格安航空会社)就航や世界自然遺産登録など奄美を取り巻く環境は大きく変化した。(この間)奄美群島12市町村はチャンスをつかむため一体となって取り組んできた」と振り返り、「来年3月には奄振法も期限が切れる。延長・拡充へ引き続き支援いただき、自然や島の伝統文化を受け継いで、地域の振興、発展を目指したい」と訴えた。
斉藤国土交通相は「人の動きも活発になり、これからはより多くの観光客を迎えることになる。行政、企業、島民が一体となった取り組みが必要。貴重な価値を次世代につなげるよう全力で取り組んでいく」と祝辞。沖縄奄美連合会の奥田末吉会長の音頭で乾杯し、節目を祝った。
祝宴では、唄者の前山真吾さんと平田まりなさんらが祝い唄を披露し、会場を盛り上げた。出席者らは歓談しながら、復帰運動の苦難などを回顧し、奄美の未来などを語り合った。
最後は副実行委員長の高岡秀規徳之島町長の万歳三唱で先人に感謝。にぎやかな雰囲気の中で会を締めくくった。