与論町で議会報告会

町民と意見交換した与論町議会の報告会(13日、与論町地域福祉センター)

輸送コスト低減や福祉サービス充実を
町民と意見交換

 【沖永良部】2023年度与論町議会報告会が13日、同町地域福祉センターであり、参加した町民からは輸送コストの低減や福祉サービスの充実などを求める意見が出た。

 議会活動を報告し、町民の声を行政に届けることを目的に開催。議員10人に対し町民15人が参加した。

 議員による報告議題は▽22年度決算審査の審議状況▽22年度事業実施箇所▽23年度事業予定箇所▽採択した陳情等▽県職員・県議会議員との意見交換会▽特別委員会活動報告▽奄美群島市町村議会議員大会での提案事項―の7項目。

 議員報告の後、町民と意見交換を行った。島に届く生活物資等にかかる輸送コストの低減を要望した町民は「輸送費の全てが、商品の値段に上乗せされる。食料品に限らず、資材なども同じ。距離が遠いから、運賃がかかるのも当たり前だという状況を続けていたら、島の人の暮らしはずっと良くならない」と訴えた。野口靖夫議員は「現在農産物等の輸送コストの支援を行っているが、入ってくる物資に対しての支援はない。この問題の解決に向け粘り強く取り組んでいく」と答えた。

 障がい者支援については「与論に唯一あるケアホームが満床で、入所したくてもできない人がいる。施設を増やせないか」との要望に、原栄徳議員は「施設を造ったとしても人材が不足しているのが現状。非常に大事な問題なので、行政と協力しながら進めていきたい」と述べた。

 現在使用している町指定の有料ごみ袋について町民から「ごみの減量化につながると思っていたが、ごみは増えているように感じる。お店で販売している安いごみ袋を使ってはどうか」との提案もあった。

 このほか、知名町のゼロカーボン事業の取り組みについてや台風停電時の自家発電設備の導入、廃船の処理などについて意見を交わした。