与論翔励会が記念式典

会の最後に「ヨロンジマ」を斉唱する参加者ら(与論町)
感謝状の贈呈が行われた記念式典(与論町)

島の教育支え22年
さらなる発展誓う

【沖永良部】与論町の教育振興を目的につくられた団体「与論翔励会」(田中國重会長)の設立22周年記念式典が25日、同町地域福祉センターであった。島内外の会員や町内の教育関係者ら約60人が節目を祝い、さらなる発展を誓った。

2001年に設立された同会は、国内外で活躍する人材を育てようと、与論高校への支援金の贈呈や、勉学やスポーツで活躍した人材を表彰する「翔励会賞」の授与など、さまざまな活動を行っている。今年度の会員数は65人。

2年前に記念式典の開催を計画していたが、新型コロナウイルス感染症の影響で延期した。今年8月には、翔励会賞受賞者有志による協賛金を活用し、同町結いランドの広場にホウオウボクの苗木を植樹した。

式典の冒頭、会の活動に尽力した故人8人の親族らへ感謝状と記念品が贈られた。あいさつで田中会長は「与論では代々教育に力を注いできた。小さな与論から国内外へ大きくはばたく後輩たちを、いつまでもみんなで見守り励ましていきたい」と述べた。

祝辞で田畑克夫町長は「会の活動をさらに充実させることで島を出た子どもたちが戻り、活躍してくれることを期待している」。中山義和教育長は、同会の初代会長、故佐藤持久氏との思い出を振り返り「佐藤会長から受けた恩は与論で返したいと心に誓い、つらい時期を乗り越え頑張ってきた。県最南端の与論島から最先端の教育を実践していきたい」と述べた。

続いて、翔励会賞受賞者全55人を代表して、09年度の受賞者で、現在は茨城県の日本原子力研究開発機構で勤務する土持亮太さんが「原子力業界で働く私の仕事」をテーマに記念スピーチした。

最後に、故佐藤氏を偲び、佐藤氏の長女、金子奈保美さんが作詞作曲した「ヨロンジマ」を参加者全員で斉唱した。