南栄糖業が操業スタート

安全操業を願い、機械にサトウキビを投げ入れる関係者ら(1日、南栄糖業)

群島トップ切り 生産量、収穫面積ともに増
8万8616㌧見込む
関係者らが安全祈願

 【沖永良部】南栄糖業(株)(武吉治社長)は1日、群島大型製糖工場のトップを切り2023/24年期の操業を開始した。年内操業は10期連続となり、今期の生産量は前期より1万751㌧増の8万8616㌧(和泊町3万5542㌧、知名町5万3074㌧)を見込んでいる。

 今期の収穫面積は、11月1日現在で、前期より11・45㌶増の1728・08㌶(和泊町734・07㌶、知名町994・01㌶)、10㌃あたりの収量は5・128㌧(和泊町4・842㌧、知名町5・339㌧)。ほ場ブリックスは17・65度で平年値17・32度を上回っている。

 沖永良部さとうきび生産対策本部によると、今期の生育状況は、前期の製糖が早期に終了したことで春植えや株出しの管理作業が適期に行われたが、6月末から7月中旬までは干ばつの影響で生育が停滞。その後、台風6号により若干の潮風害や折損の被害が出たが、十分な降雨があり干ばつは解消され、8月以降は順調に回復してほぼ平年並みの出来になっているという。

 出発式で、生産対策本部の福茂治本部長は「これまでで一番の収穫面積であり、前期より1万751㌧の増収となっている。生産者と関係者らに感謝する」とあいさつ。武社長は「何より安全が大事。3月末に『今年のキビは良かった』とみんなで言えるようにしたい」と述べた。

 安全祈願祭では、福本部長や武社長、和泊町の前登志朗町長、知名町の今井力夫町長ら6人がサトウキビの束をベルトコンベアーに投げ入れ、安全操業を願った。

 圧搾計画は、1日あたりの圧搾量を前期より100㌧増やし900㌧に設定。年内が26日に搬入終了し、年明け1月5日から再開、3月29日に終了予定。