ふるさと納税に体験型メニュー

「アソビュー!ふるさと納税」に掲載されている奄美市の体験プラン一覧

奄美市など全国6自治体
カヌーやナイトツアーなど返礼品に

奄美市は、地域のレジャー体験をふるさと納税の返礼品として提供するポータルサイト「アソビュー!ふるさと納税」の利用を11月21日から開始した。同サイトには、奄美市の事業所が提供する146の体験型観光メニューが掲載されており、市ふるさと納税推進室は「奄美の魅力ある体験型観光メニューを生かし、返礼品の拡充と寄付金額の増加につなげたい」と期待している。

同サイトはアソビュー㈱(東京都)が新たに始めたふるさと納税に関するサービスで、同市のほか、沖縄県や新潟県、長野県の5市町村が参加。県内では奄美市のみだが、今後、さらに導入する自治体は増える見込みという。

利用者は自治体へ寄付した返礼品として、寄付先のレジャー・体験の予約時に使える電子クーポンを受け取ることができる仕組み。寄付金は5千円、1万円、3万円から選ぶことができ、それぞれ1500円、3000円、9000円のクーポンがもらえる。

利用者が同社のオンライン予約サービスを利用することで、観光事業者が新たな予約受け付けなどの作業を行う必要はない。また、自治体側ではチケットの制作・発送などでの負担を削減することが可能になる。

奄美市の体験メニューは、マングローブカヌーやスキューバダイビング、ホエールウォッチング、奄美の森のナイトツアーなど1000円~約2万円の146のコースが掲載されている。

同市のふるさと納税は、2017年度に過去最高額の約4億3000万円(約5300件)を記録したが、近年は2億8000万円ほどで推移している。

同推進室によると返礼品としては、タンカンやマンゴーなどの果物が人気となっている一方、寄付額に対して返礼品などの経費を5割以下に抑える総務省の「5割ルール」の厳格化が10月からスタート。返礼品の発送などにかかる経費の削減や見直しが必要となるなか、同推進室は「新型コロナウイルスも落ち着き、増加傾向にある観光客を対象に、新たなふるさと納税のニーズ掘り起こしにつなげたい」としている。