鹿児島奄美会 復帰70周年芸能祭

最後は参加者全員による六調総踊りで盛り上がった芸能祭

郷土の伝統を後世に伝える

【鹿児島】鹿児島奄美会(奥山嘉次郎会長)による奄美群島日本復帰70周年記念の芸能祭が3日、鹿児島市の川商ホールであった。奄美会のメンバーら約400人が集い、シマ唄、踊りなど、県本土の各郷友会で趣向を凝らし、18の演目で盛り上がった。

会の冒頭で奥山会長は、70年前の復帰運動の歴史に触れ「世界に誇る平和的復帰運動に対し、感謝と敬意の気持ちを表す契機とし、先人たちの思いや一致団結する大切さを後世に語り継いでいきたい」とあいさつした。

与論会は高橋肇会長ら5人が壇上に上がり、田端義夫の「十九の春」の元歌といわれる「与論小唄」を唄と三味線で披露した。瀬戸内会は新極真会鹿児島中央森道場の森健太師範らが、勇壮な型や瓦割りで会場の注目を集めた。最後は会場の全員も参加しての六調総踊りで盛り上がって締めくくった。

大和会の福島和也さん(68)は大和村の方言を披露。妻の京子さんが「通訳」となり、小学生の頃、方言を使うと学校の先生に厳しく指導された思い出や、島を離れて月日がたっていても「方言の方が素直な自分を表現できる」と語っていた。「方言は奄美の宝。これからの世代にも受け継いでいく活動を今後も続けていきたい」と話していた。