県議会一般質問

情報提供されず
米軍機の 飛行計画・ルートの開示要請

 県議会12月定例会は7日、引き続き一般質問があり、小川美沙子議員=無所属、鹿児島市・鹿児島郡区=、秋丸健一郎議員=県民連合、霧島市・姶良郡区=、柴立鉄平議員=自民党、鹿児島市・鹿児島郡区=、郷原拓男議員=自民党、鹿屋市・垂水市区=が登壇した。屋久島沖で墜落死亡事故が発生した米軍輸送機オスプレイ問題に関連し、米軍機の飛行計画・ルートの開示は事前情報提供を要請しているものの、情報提供されていないことが報告された。

 オスプレイ問題は小川議員が質問し、長島和広・危機管理防災局長が答弁。この中では▽国内外におけるオスプレイの事故=防衛省公表情報では、近年は2016年12月に沖縄県名護市沖で不時着水により2人が負傷、17年にオーストラリア沖で墜落して3人が死亡、22年に米国カリフォルニア州で墜落し5人が死亡▽米軍機の飛行計画・ルート開示=全国知事会を通じて国に対し米軍機による低空飛行等に関し訓練ルートや、訓練が行われる時期について事前情報提供を行うよう要請しているが、情報提供なし▽事故原因等の情報=米国から提供された情報について国において適切に公表していただきたいと考えており、国による情報提供があった場合は積極的に公表▽全国知事会で統一した対応の要請=米軍機の飛行等に関し基地外における米軍の演習訓練は必要最小限とする、低空飛行訓練については必要な実態調査を行うとともに事前情報提供を行い関係自治体や地域住民の不安払拭(ふっしょく)、米軍機による事故が発生した場合には原因を早期に究明し公表・実効性ある再発防止策を講じる、運用再開にあたっては日米協議を実施し地元意向の尊重―などを示した。

 小川議員は再質問で「知事は再発防止策が講じられるまで飛行停止を求めた。しかし事故当日も翌日も夜にオスプレイが低空飛行していると奄美の方々から動画が届いた。捜索救助活動であれば安全確認がなされていない前であっても、飛行を認めた上での飛行停止要請だったのか」と指摘し、捜索救助でも安全確保が優先と明確に再度要請するよう求めた。

 塩田康一知事は答弁せず長島局長が行い、「捜索救助活動を行う場合であっても人命救助活動上『必要やむを得ない場合に限る』など慎重に対応するよう要請した」とし、国には「救難活動は必要最小限のものとし、飛行するとの情報があった際には安全に万全を期すこと、県民に事故のリスクが及ばないよう陸上を飛行しないことなどを米軍に要請するよう改めて申し入れを行い、国から米軍に要請したことを確認している」と述べた。

 一般質問の前には2023年度一般会計補正予算案の追加分(337億5500万円追加、総額9376億100万円)が提案された。

 8日も一般質問(最終)がある。