復帰運動の署名簿展示

奄美群島日本復帰運動・署名簿の徳之島町分も展示されている企画展=7日、徳之島町生涯学習センター

旧亀津町・東天城村の計1万3909人分
徳之島町

 【徳之島】徳之島町郷土資料館と町誌編纂(へんさん)室は、1951(昭和26)年2月の奄美大島日本復帰協議会結成に伴い奄美群島全域で展開された復帰運動署名簿のうち同町内(当時亀津町、東天城村)分の全てを町生涯学習センター1階町民ギャラリーで展示中だ。

 同町役場新庁舎落成式に合わせて7月に企画した「奄美群島日本復帰70周年企画展」の第2弾。奄美大島日本復帰協議会(泉芳朗議長)結成に伴う署名活動は、わずか3か月間で14歳以上の群島民の99・8%に当たる約13万9千人が島ぐるみ、家族ぐるみで意思表示した。

 奄美博物館(奄美市)が資料協力。署名簿の中から現徳之島町内分の計1万3909人(亀津町8190人、東天城村5719人)分の署名簿(カラーコピー資料)を一挙に展示し、住民たちの熱い思いを伝えている。

 同会場では、50年3月に宮崎県大島町(現・宮崎市波島区)の本土サイドで復帰運動の口火を切った為山道則氏=徳之島町亀津出身=と同町徳和瀬青年団長として弁論大会で日本復帰を訴えた前田長英氏らの資料も展示中だ。

 見学に訪れていた元教師・不動産業で約6年前に東京からUターンした平山敏博さん(79)=伊仙町伊仙=は「私は戦時中の防空壕(ごう)内で生まれ、復帰運動当時は小学2、3年生だった。先人たちが復帰運動に熱心に取り組み実現を果たした際の歓喜は今でも鮮明に覚えています」と懐かしがっていた。

 同展示会は26日まで。