奄美市、龍郷町、喜界町の代表も参加して行われたJACフェスティバル(右端は武井真剛社長)
日本エアコミュータ―(本社・霧島市、武井真剛(しんごう)社長))は10日、奄美市笠利町の奄美空港JAC格納庫と同空港到着ロビーで「JACフェスティバルin奄美」を開いた。創立40周年記念企画の第1弾。同格納庫で開かれた航空教室やCA(客室乗務員)体験には、約千人が来場。普段見ることのできない飛行機の部品も展示され、ブラックボックス(コックピットボイスレコーダー)などにくぎ付けになっていた。1階ロビーの絵画展示に協力した同空港近郊の小学生約50人は、飛行機の特別見学ツアーに招待され、操縦室に座った。午後には、約40人を乗せた遊覧飛行も行われた。
オープニングセレモニーで武井社長は、「体験を通して、子どもたちに飛行機とJACを好きになってもらいたい」と趣旨を説明。「奄美群島12市町村に支えられ40周年を迎えた。今後も生活路線を守っていく」とあいさつした。
航空教室では、「JACはなぜプロペラ機を飛ばすのか」をテーマに、現役の整備士が、各飛行場の滑走路の長さと、航空機ごとの離着陸に要する長さを比較して説明した。
CA体験や制服体験は、子どもたちが列をなした。ルリカケスをモチーフにした同社のマスコットキャラクター「ルリーちゃん」(性別・年齢非公表)は、四方から抱きつかれ、移動もままならなかった。
飛行機をテーマにした絵画展示に協力した宇宿、節田、緑が丘、手花部の4小学校児童ら約50人は、喜界島航路などに使われているATR42型機の特別見学ツアーに招待された。コクピットに座りパイロット体験をする児童もいた。
節田小4年・野口和志君(10)の想像は膨らむ。「着陸と離陸の時は自分で操縦した。飛んでいる時は自動モードに切り替えた。ペダルが重かった」と感想。同小3年・赤木歩君(9)は「飛行機のハンドルを思いっきり引っ張った。ハンドルが動くとは知らず驚いた」と貴重な体験を口にした。
午後には、同市の児童養護施設・白百合の寮の児童ら42人を乗せ約1時間の遊覧飛行が行われた。「普段飛行機に乗る機会の少ない子どもたちに空を飛ぶ感動を伝えたい」(担当者)との思いから実現させたという。
元ちとせさんのスペシャルライブもあり満席、立ち見の客であふれた。イベントは午後3時までにぎわった。