群島新ビジョン懇話会

成長戦略ビジョンに基づく5年後の数値目標などを協議した新ビジョン懇話会

 

 

5年後の数値目標設定
来年2月策定目指す

観光収入や郡民所得

 

 

 奄美群島新ビジョン懇話会(座長・原口泉志學館大学教授、委員17人)の第6回会合が11日、奄美市名瀬のアマホームPLAZA(市民交流センター)であった。奄美群島12市町村の新たな10年(2024~33年度)の指針となる「奄美群島成長戦略ビジョン2033」に記載された基本方針などについて、前期(24~29年度)5年間の数値目標などを示した基本計画・実施計画の策定に向けた意見交換を行った。

 戦略ビジョンは今年2月に同懇話会の提言を受け、群島市町村長会が策定。▽つなぐ宝(自然環境、文化、教育)▽稼ぐ力(農林水産業、ものづくり、観光・交流、情報通信業)▽支える基盤(ひと、エネルギー、デジタル)を基本理念に、群島全体で目指すべき将来像と各島の独自性や多様性を生かした振興策などが示されている。

 今回、策定を目指している基本計画は、同戦略ビジョンの基本方針などの達成度を評価するための指標を示すことで、より実現性の高い計画とすることを目指している。

 懇話会では、▽エコツアーガイド利用者率▽一人あたりの郡民所得▽農業産出額と漁業生産額▽観光収入と一人あたり観光消費額▽総人口、生産年齢人口▽移住者数―など約30項目について、事務局の奄美群島広域事務組合が、現状と5年後の具体的来な数値目標を示し、同ビジョンに基づく施策の進捗(しんちょく)や評価、達成度を測る方針を説明した

 委員からは、エコツアーガイドについて利用率のほか、ガイド者数の数値目標の設定の必要性を指摘する意見や、「観光において量より質を目指す必要がある」として、一人あたりの観光消費額増額を目指す方針を示した事務局の方針に賛同する意見などがあった。

 同広域事務組合によると、基本計画・実施計画(前期)については、来年2月中に同懇話会の提言をまとめ、市町村長会での策定を目指すことにしている。