伊是名の会 6年ぶり帰郷公演

第一部「奄美」で演じた「ワイド節」、会場は盛り上がった(提供写真)

 

大勢の観客が押し寄せ、踊り手と観客が一つになった(同)

 

 

舞踊集団「統率力ある演技に感動」「パフォーマンス圧巻」

 

 

 舞踊集団 伊是名の会(原口このみ会主)の第33回定期公演「琉美創舞」がこのほど、奄美市名瀬の奄美川商ホール(奄美文化センター)で開催された。6年ぶりの帰郷公演。島外から奄美大島入りし鑑賞したファンも多く、ホールはほぼ満席の観客で埋まり、「統率力ある演技に驚き、感動した」などの感想が寄せられた。

 第一部「奄美」、第二部「沖縄」と二部構成。オープニングの「長朝花節」で幕が上がった瞬間、黒留袖で整列した踊り手22人に観客席から「オー」という歓声が上がった。

 一部では奄美の自然の映像やナレーションでつなぎ、おなじみの「ワイド節」は終始、手拍子やハト(指笛)が鳴りやまず。牛を表す手の動きや踊りの振りは「まるで牛が動いているよう」に見える表現力で会場を盛り上げた。一部のラストは里アンナさんが歌う「きよらうた」。踊り手28人が大島紬を着て踊った。

 二部は一転してきらびやかな衣装に身を包み、勇壮可れんな演舞を展開。二部のラストは、伊是名の会オリジナルソングを作った平田輝さんがサプライズゲストとして登場し、「伊是名の舞にのって」を歌い、その生歌にのせて出演者全員で踊り締めくくった。

 同会によると、公演終了後のアンケートには「時々涙目になるほど感動した」「幻想的・夢の中にいるようだった。パフォーマンスが圧巻。さすが世界に通じる踊り。一度でファンになりました」などが寄せられた。

 原口会主は「島唄の聖地である奄美で島唄の踊りを披露することは意義深く、懐かしい方たちとの再会や幼い頃から応援してくれている地元の人たちを前に活動報告をすることができました。私たちが東京や海外で行っている舞台を見ていただくことができ、この上なく幸せに思います」と述べた。