ループ橋で合同避難訓練

合同避難訓練ではストレッチャーに載せた園児を高台へ運んだ(13日、奄美市名瀬平田町)

前田建設・平田保育所・青空自治会
奄美市名瀬 0歳児含む100人参加

奄美市名瀬平田町で13日、建設業者、保育所、自治会が参加した合同避難訓練があった。0歳児から高齢者まで約100人が参加。訓練では、想定した津波警報発令とともに、保育所へ社員が駆け付け、保育士らと共に園児を高台へ避難させた。避難路の誘導や安全管理も準備通り行われ、統制の取れた訓練となった。

合同訓練は、自主避難訓練を毎年行っていた㈱前田建設(前田浩寿社長)が昨年、隣接する平田保育所(植田まゆみ所長、園児72人)に呼び掛けて初めて実施。今年は、平田青空自治会(戸田正利会長)も加わった。同社14人、同保育所78人(園児63人、職員15人)、同自治会10人が参加した。

地震があり津波警報が出たとの想定。同社社員の半数がすぐに隣接する保育所に駆け付け、ストレッチャーに乗った年少の園児らの避難を手伝った。自治会の高齢者が後ろから押す姿も見られた。ブルーシート、水、紙おむつなど避難生活を想定した物資を積載したリヤカーも運んだ。

同社などがある場所は海抜14㍍地点。同30㍍の市道山田線のループ橋の坂道を急ぎ足で上がった。保育士たちは要所に誘導係を配置。歩いて高台へ向かった園児も列を乱すことなくスムーズに避難した。避難人数や傷病者の確認も行われた。

歩いて避難した年長組の上村建介君(6)は「地震や津波は怖いから、訓練して安心した」と話した。

同社の伊東俊也さん(39)は「昨年の訓練で不備のあったところは改善した。保育士との連携もスムーズにできた」と、目標としていた15分を大幅に切った13分35秒での避難完了に満足そうだった。