大原さん手づくり展

会場いっぱいに広がる作品を前に大原さん

「日本の情緒味わって」
人形や色紙飾り300点並ぶ

 奄美市名瀬在住で人形作家の大原ミドリさん(80)による作品を展示した「第39回手づくり展」が15日、同市名瀬のAiAiひろばで始まった。大原さんは「日本の情緒を味わいに遊びに来て」と呼び掛けている。17日まで。

 大原さんは文化庁管轄の一般財団法人人形美術協会の会員。人形の普及や技術研究、人形文化の向上を目的に、創作活動を通して日々の研さんに励んでいる。

 会場には、五月人形や色紙飾りなどの縁起物を中心に、来年のえとである辰(龍)をモチーフにした羽子板など、細部まで作り込まれた作品約300点がずらりと並んだ。季節に合わせた下げ飾りや携帯ストラップといった小物も充実。素材には大島紬が使われ、日本の伝統芸術を奄美らしく昇華させている。

 会場には、愛好家や常連客などが訪れ作品に見入った。ある女性はえとシリーズの羽子板を購入。「今年で6年目、毎年楽しみにしている。あと6年すべてのえとを集めたい」と笑顔だった。

 ポイントは大島紬の柄出し「作品の大きさによって柄を選ぶ作業が難しかった」と大原さん。「今は人形を作る人も少なくなった。貴重な人形芸術を楽しんで」と話している。

 時間は午前9時~午後6時。購入希望者は大原理髪店(末広町13―16)でも買える。