県奄美地域離島航空路線協

離島航空路線の安定運航などについて話し合った協議会

　【鹿児島】県奄美地域離島航空路線協議会が21日、県庁であった。県と奄美群島内の各首長、国交省、交通事業者の日本航空、日本エアコミューターらが集まって運航費補助対象路線の選定など、奄美群島航空路線の安定的運航確保について話し合った。

　運賃補助制度とは、恒常的に採算面で課題を抱えた路線に対して、国や県が補助することで運航事業者の費用負担を軽減し、路線の維持を図る。群島関係の17路線のうち２０２４年度の補助対象となるのは、喜界―鹿児島、徳之島―奄美、沖永良部―鹿児島、与論―奄美の４路線。23年度と同じ４路線で、いずれも22年度の実績をもとに今年度も損失が見込まれるため、４路線で計約５億７９００万円の補助を申請する見込み。費用は国と県が半額ずつ負担する。

　新型コロナウイルスの５類移行に伴い、コロナ禍による旅客減はコロナ前の水準に戻ったが、燃料費の高騰や物価高の影響が航空会社の経営を圧迫している。需要が少なく、恒常的に採算面の課題を抱えている路線に対して補助を行い、運航事業者の負担を軽減し、路線の維持を図る。

　この他、地元首長からは奄美―那覇直行便の再開（奄美市）、大都市圏との直行便の定期運航（天城町）、70人乗りの再配備（和泊町）などの要望が出された。