ハーレーサンタ、今年も現れる!

希望の星学園にプレゼントを届け、さっそうと立ち去るハーレーサンタたち

エンジン音響かせ参上
児童養護施設へ贈り物

 クリスマスを前に22日、米国製大型バイク「ハーレーダビッドソン」に乗った謎のサンタクロース集団が今年も奄美大島に現れた。サンタらは独特のエンジン音を響かせ、龍郷町の児童養護施設「希望の星学園」に参上。子どもたちに優しくプレゼントを手渡した。

 サンタの正体は不明で、活動は12年目。〝奄美ハーレーサンタ〟と呼ばれ、毎年この時期になると現れ、道すがら子どもたちに贈り物を届けている。

 この日は、自費や寄付などからまかなったお菓子の詰め合わせ袋220セットを用意。ハーレー5台と奄美市笠利町の福祉施設が協力するワゴン車2台が施設に立ち寄った。

 午後1時半頃、施設にエンジン音が聞こえると、待ち兼ねた子どもや入所者たちが声を上げて次々と外に出た。真っ赤な衣装に身を包んだサンタらは「メリークリスマス」と声を掛け、プレゼントを配布。「みんなの笑顔が見られてよかった」と言葉を残し、さっそうと立ち去った。

 大島特別支援学校2年生で学園副会長の大津稜夢さん(17)は「かっこよくて憧れる。将来、バイクの免許が取れれば一緒にツーリングしてみたい」と笑顔だった。

 学園には虐待を受けたりした子もおり、年末年始も帰る場所のない入所者も多い。田下哲郎統括施設長は「毎年心待ちにしている子どもも多い。これからは施設も地域に入っていこうとも考えている。このような活動がきっかけになれば」と感謝していた。